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2005年01月21日
小児の脳死判定について
先日お話ししたように、少しずつ移植について書いてみたいと思います。まず最初は質問にあった、小児の脳死判定について。脳死による死の判定は、移植の場合は避けて通ることができません。管理人は小児科医では無いので、脳死の判定に関する専門家ではありません。その点はご了解下さい。
当院のICUでも、広く普及している脳死判定基準を使用しているようです。脳死とは、脳幹も含めた脳の不可逆的な機能の停止を指します。人間の活動の本質が、脳の活動にあるという考えに基づくと脳死は、個体死を指すと言えます。これは、「地球が回っている」というのを信じますかというようなものですので強要することはできません。
この判定では当院では、次の四つを満たすことになっています。また判定は二人の医師によって行われます。
機能の停止の判定
1.臨床診断による大脳機能の停止
2.臨床診断による脳幹機能の停止
3.脳波などによる大脳の生理機能の停止
4.超音波などによる大脳血流の停止
不可逆的な停止の判定
1.昏睡の原因が明らかであり、脳機能停止を説明できる
2.大脳機能の回復が見込まれない
3.6時間の機能停止が継続する。
その他
1.薬物や代謝による影響が除外できる
2.低体温症から回復している
また、当院では心臓死による場合と同じようにチャプレンが呼ばれる場合もありますが、脳死の場合の特別なチームはないようです。
また、脳死となった場合には臓器バンクに連絡が行われて、適切な家族との接触が行われることになっています。
投稿者 管理人 : 2005年01月21日 00:19
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