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2005年08月26日

東欧ドライブ紀行(アウシュビッツ=ビナケウ収容所編)

アウシュビッツ収容所の入り口にあるゲート。上には「働けば自由になる」と書いてある。この門をくぐるときに、何を思っていたのでしょう。

 60年前の空もこんなに蒼かったのでしょうか。

 アンネ・フランクが送られたアウシュビッツ・ビナケウ収容所を訪れます。(彼女はその後ドイツのベルゲン・ベルゼン収容所でなくなりました。)ここで行われていたことは 600万人の虐殺という歴史上の記述ではありません。家族を持ち人間として固有の人生を歩んでき人が、一人ずつ殺されていき、それが600万回繰り返されたのです。
 数多くの映画でも撮影されていた、ビナケウ収容所の引き込み線。数多くのユダヤ人がこのホームに着いた後、ガス室へと送られていきました。
 この写真は引き込み線の終着点から撮影しています。これより先に線路はありません。

 今では、多くの観光客が、線路の上を歩いています。

 
 患者さん一人が亡くなるだけでも悲しいのに、600万回ということが想像できるでしょうか。
 多くの子ども達も犠牲になりました。ナチスドイツの医師達も、人体実験に参加しています。
 屋内の展示では、多くの虐殺の証拠が展示されています。
 収容所に到着したときはすべてのもの、その人の歴史をすべて取り上げられてしまいます。
 展示されていた、取り上げられた家族写真が痛々しいです。


狂気と正気は紙一重です。ナチスドイツも人体実験に協力した医師も、おそらく善良な一市民だったでしょう。私たちが同じことを繰り返さないという保証は何もなく、ただ出来ることは同じことを繰り返さないために、歴史に学ぶことしかないのです。
 収容者達を隔てていた有刺鉄線。広大な敷地には、収容所の残骸だけが残っています。広島の原爆記念館と同じように、意外なほど、現在が支配しています。今では、簡単にドイツから車で訪れることが出来ます。

 しかし、僅か60年前にここで多くの人が殺されていたのは代え難い事実なのです。

「このいまわしい戦争もいつかは終わるでしょう。いつかはきっと私たちがただのユダヤ人ではなく、一個の人間となれる日が来るはずです。」
                                   アンネ・フランク

Auschwitz-Birkenau Memorial and Museum(アウシュビッツ記念館)
http://www.auschwitz.org.pl/

投稿者 管理人 : 2005年08月26日 06:02

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