私はこの病院にFellowという形で来ています。Fellowというのはあまり聞きなれないかもしれませんが、アメリカの教育システムの中ですと研修医(Resident)を終えた次にあたります。このあたりに関してはテレビドラマの「er」のなかで、解説してあると思います。ここでアメリカの移植外科の教育システムについて説明します。
Under Graduate school (4年制大学) 4年間
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Medical School (医学部) 4年間
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General Surgery Resident (一般外科研修医) 5年間
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Transplant Surgery Fellow (移植外科専修医) 2年間
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Attending Physician (移植専門医)
という形に、とりあえず移植外科医が出来上がるまでには高校卒業後15年間かかります。私の場合は日本でResidentを終えたものとしていることで、Fellowとしてきています。ここが曲者になります。
日本では、アメリカのようにちゃんとした教育システムが出来ていないので、人によって変わるのですが一般的には次のようになります。
医学部 6年間
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大学病院での研修 1.5年間
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関連病院での研修(前期外勤) 2年間
↓
Transplant Surgery Fellow (移植外科専修医) 2年間
とこのようにアメリカ人が15年かけるところを(アメリカ人は一度働いてお金をためてから医学部に行く人も多いので実際にはもっとかかっていますが。)9年半しかかけていないので、いろいろと問題が起こるわけです。
更新記録
●2002年7月14日:新規公開
●2002年7月20日:更新しました