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What's Newー今日の呟きー
(2003年10月)

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11月1日  さすがに疲れてもう一回休み  

 レジデントがフェローの面接にボストンへ。彼が出がけに、「昨日ちゃんとディレクターに面接に行くことを報告した?」と聞いたら、報告してなかったよう。そのためすごくびくついてしまって、ボストンから、「大丈夫だった?」と聞いてくる始末。今日も疲れて更新はなし。
 フェローのプログラム、ストイックなアメリカ人のディレクターでさえも、「2年間はしんどすぎて精一杯だった。」というくらい大変らしい。英語の話せない日本人がするのはそれは大変に決まっている。
Day 12


10月31日  インターネット  Internet  

 今日はハローウィーン。病棟助手から、「何か買ってきて。」といわれていたのですが、病棟に行く前に、「患者さんの血圧が下がっています。」とのコールで病院に直行です。後で責められましたが。
 さて、病棟は、今日は仮装でいっぱいです。去年は、かなり気合いを入れてやっていたのですが、ことしはまあまあです。
 「患者さんの血圧が70です。」と、ショックな患者さんの前で猫の仮装の顔で言われても、「Bolus 1l NS」の声が思わずうわずってしまい真剣味が出ない。ハローウィンの病棟でした。

 さて、以前、管理人がここで紹介した研修医関係のサイトの管理者から、「中傷メールが増えてしまったのでリンクを削除していただけないか。」との連絡を受けました。管理人としては、今回のことを重要に受け止めています。幸いこのサイトは今まで苦情のメールを受けたことはありませんが、今後どうなるかはわかりません。
 まず、くだんのサイトの作成者は、あくまでも逆説的に書いているのにもかかわらず、それをそのままとってなぜ中傷メールが送られるのか、管理人には疑問が残ります。それぐらいの粋な心があってもいいのではないでしょうか。
 そもそも、インターネットの利点および、危険性は匿名性にあります。このサイトは、実名で行っていますが、多くのサイトは匿名のままで行っています。たとえば、このサイトがリンクしている多くの医学系のサイトは匿名のサイトです。匿名にすることによって、自由に意見が書けると言うこともありますし、自分のプライバシーが守られると言うこともあります。私のサイトも、極力プライベート(たとえば家族のこととか)は書いていません。また、このサイト自身も一番最後の端書きにあるように

文中の人物・場所は仮名、また内容には事実と異なる場合があります
プライバシー保護のため許可無く転載、引用、リンクを行わないでください

 と、内容は、必ずしも、事実と一致しているとは限りません。これは実在の団体の宣伝の一部であるサイトや、出版物とは異なるわけです。

 さて、サイトの利用者側からは、この点をふまえて、内容を割り引いて読まなければなりません。インターネットの歴史上、その匿名性が発達に寄与していたのですし、また、サイト作成者は自分のみを守るためには匿名にすることはしかたが無いことです。サイト作成者には、問い合わせに答える義務も、身元を明らかにする義務も全くありません。中傷のメールを送ったりするのはもってのほかですし、返事がないので憤慨するのはやめていただきたいと思います。
 いくつかのサイトは非常に壊れやすくて、中傷メールなどで閉鎖してしまったものがたくさんあります。いくら実名でしたとしても、普通の生活を送るサイト管理者にとっては、中傷メールが送られることはテロ行為と同じです。インターネットは多様な考え方、サブカルチャーの土壌です。それをでつぶさないようにしてください。
Day 11

今日の紙芝居(クリックすると拡大します。Click a picture to enlarge it.)
1.キャッツと医学生
2.ショックの入院をとった看護婦さん
3.にゃーお
4.仕事中
5.ICU 6.の先生たち
7.栄養士3人娘
8.秘書の衣装
9.仕事もしています
10.リサーチナース


10月30日  患者さんの思うこと  

 今日は当直だけれども、そんなに忙しくもなし。朝の回診からディレクターが例によってとばしています。彼はいつも外科のベーシックなところをついてきますが、よく勉強しています。
 まあ、移植外科は大変だけれども、患者さんからは大変感謝されますよ。そうでないこともたまにはありますが、日本にいたときも主には癌の患者さん。前の病院では乳ガンの患者さんが多かったですが、こちらは研修医なのにもかかわらず、よく感謝されたものでした。
 FMJのメーリングリストより、許可を得て転載いたします。

患者さんの思うこと
 またまた患者の立場から横道に入ってしまうのですが、私の夫はほぼ10年間の間に、声帯肉芽腫で3回手術しておりまして(声帯肉芽腫、という病名を聞いたのは3回目で、1回2回めまでは良性の腫瘍だといわれておりました)、1回目と2回目は同じ病院でした。
 1回目はなかなか厳しかったものの、その2回目のときの医師がなかなかよいと思われたので、3回目の再発と思われたときには、迷わずその医師がそのまま以前の病院に残られているかを確かめたところ、もういらっしゃらない、ということでした。
 そこで、インターネットなどで検索し、その医師が今、どこに勤務しておられるのかを調べたところ、ほぼ1年間、あるいはそれよりも短い期間で4、5年の間に、毎年のように病院を変わられているのがわかり、私たちはその医師を追いかけることを断念しました。
 正直な話、その医師に対する私たちの評価は不変でしたが、その医師のコミュニケーション能力に対する疑問が先に立ったからです。 これはまったくの誤解であるかもしれません。本当に優秀で、素晴らしい医師だったのかもしれない。でも、私達は選ばなかった。 
 最終的に勤務していらした病院が、つい最近重大な医療ミスで評判になった大学病院の耳鼻咽喉科であった。自宅から通院するにはかなり苦しい場所であった。等の理由もあったのですが、なによりも夫が自分で、「彼はいい医師だ」と信じた患者としての意志を、しっかり自身で信じて貫きたい、との思いはあったのですが。
 3回目の手術で、初めて声帯肉芽腫という病名を聞き、これからも再発し続けるであろうこと、手術後のステロイド吸飲が有効と思われること、など、それまで知らなかった情報もいただき、今回の主治医にも私たちは満足しています。
 しかし、その満足している主治医が「手術以外の選択肢」について訪ねたとき、「べつに声が出なくても、社会生活は可能でしょう」といった一言は、「ああ、やっぱりこいつも・・・」という思いを胸の奥底にぽつんと残しましたし、医師に対する不信は、いつだってそんな一言にあるのだということを、この人達は分かってるのかな、と改めて感じてしまうのです。 実際、家族を持った40代の営業職のサラリーマンが、どうやって声が出ないで生活していけるというのでしょう。ただ生きていける、というのだったらそれもありかもしれませんが。
 私は自分の初めての出産体験があまりにも私にとって過酷なものであったため、その後、二度と出産する気にはなれませんでした。 入院してから2日後「あなたね、実は入院してから全然お産が進んでないのよ」「(涙ぐむ私に)あんた、いくつ?」「あらあら、暴れたのね」「よかったわね、先生が手伝ってくださるって」 苦しむだけ苦しんで、挙げ句に自力で子どもを生むことすら出来なかった私は、出産以前にだめな母親だったのでしょう。 手助け下さった偉大な医師、そして助産婦、看護師の方々に心から感謝しております。 
 実際、私が仕事をしている雑誌では、医師の何げない一言に深く傷ついた、というケースが限りなく登場します。そしてその傷つけられた一言からどうやって立ち直り、医師とのコミュニケーションを立て直したか、という患者側の涙ぐましい努力にも。 
 私たちは一部の心ない医師の言動を取り上げて、あれこれ騒ぎ立てているのでしょうか。私には、かえって一部の度を超えた依存心の高い患者を、患者の代表のように取りざたされているようにも思えます。
 私の関わっている雑誌では、ある若い乳がん患者の体験記「拝啓、主治医どの」が連載されていますが、切ないほどの患者からの医師に対するラブ・コールです。
 いつかお互いのラブ・コールが、相手の心に届く日が来るように。そんなことが当たり前の時が来るように、この場で言葉を積み重ねているのだろう。そう信じて。 (志治)

Day 10


10月29日  さすがに疲れてもう一回休み  

 レジデントがフェローの面接にボストンへ。彼が出がけに、「昨日ちゃんとディレクターに面接に行くことを報告した?」と聞いたら、報告してなかったよう。そのためすごくびくついてしまって、ボストンから、「大丈夫だった?」と聞いてくる始末。今日も疲れて更新はなし。
 フェローのプログラム、ストイックなアメリカ人のディレクターでさえも、「2年間はしんどすぎて精一杯だった。」というくらい大変らしい。英語の話せない日本人がするのはそれは大変に決まっている。
Day 9


10月28日  当直に付き一回休み  

 今日は当直、腎移植2件の間に、ショックの患者の処置と、入院その他で一睡もできません。そんな訳で更新はなし。
Day 8


10月27日  レジデントの困惑 Pissed off resident

 今晩は皆さん。今日はレジデントのカバーで当直でもないのに夜の救急です。さて、今日からあるアテンディングの回診の始まる週ですが、彼は少々ストイックなところがあって、回診中怒り散らしています。こちらは、もうすっかり慣れましたし、聖先生は、ルーマニアの革命の中を育ってきた人ですから、全然平気です。ただ、レジデントはすっかりびびってしまって、「何であんなにPissed off(未だにいまいち意味がわからない。)」するんだと、しょげています。そんなわけで、報告の電話も直接に彼にできなくなってしまったのでこちらが呼ばれるわけです。
 まさに、「研修医を傷つける簡単な50の方法」の様ですね。
 まあ、もちろん管理人も怒り散らされるのですが、それを哀れだかどうかは知りませんが、管理人の英語を教えてくれます。たとえば、下の写真のメモをご覧ください。
Shit/Poop/Bowel Movement
Piss/Pee/Urinate
 患者の前では、一番左側は使うなとのことです。やっぱり女性ばかりの職場は怖いですね。
Day 7

今日の紙芝居(クリックすると拡大します。Click a picture to enlarge it.)

管理人に英語を教えるためのメモ。


10月26日 耳垢取り Wax removal  

 今日も平和な日曜日、回診もつつがなく終わります。回診が終わったときに、Respiratory Treatmetのおじさんが、「耳が突然聞こえなくなったのだがちょっと見てもらえないか?」と聞いてきます。アメリカの病棟や外来では、だいたい、耳鏡や眼底鏡は備え付けられていて、誰でも使えなければいけないことになっています。
 のぞいてみると耳垢(Waxという)が完全に耳をふさいでいます。どうにかしてくれと言われるのですが、日本人ではあまり経験がありません。まえに、イギリスのGPのところで、耳をフラッシュしているのを見たことがありますが、たぶんああするのかな?
 こんな時に頼りになるのは看護婦さん。「彼が耳垢が詰まっているけど、どうしようか。」と聞くと、「生食でフラッシュすればいいのよ。」といって、10mlの生食を渡していました。
 夜は、近所の中華料理屋に持ち帰りを頼みます。出かける前に、できているかと念を押したのにもかかわらず、到着してから作り始めるしまつ。受付のベトナムから来て24年のおじさんは「すいませんね。」と言いつつも、料金を払ってからでないと作らないという確信犯に違いません。このいい加減?さが生活する上でいらいらするのです。
 
 さて、いつも皆さん掲示板への書き込みありがとうございます。迷惑になるということはありませんから、掲示板にはどんどん書き込んでください。荒木先生の書き込みはこちらでも取り上げられています。

「脳死臓器移植」専用掲示板 http://322.teacup.com/lifestudies/bbs

 こちらの掲示板のある、森岡先生のサイトです。

生命学 http://www.lifestudies.org/jp/

Day 6


10月25日  カップオシリアル Cup au cereal

 今日は病院に泊まっていたので、朝食がありません。Glucoseが足りないと朝から病棟で騒いでいたら、病棟の看護婦さんが、「シリアルを作ってあげるから。」と大きなカップの中に、コーンフレークを注いでくれました。「カップ オ シリアル ていうんだ。」とおしえてくれました。

 さて、今日第二回目のビデオが届きました。今クールのドラマ、不作だった前回に比べて期待できそうです。まず「白い巨塔」ステロタイプな、財前助教授がいいのですが、全作に比べるとアクが少ないようです。まあ、だんだんどろどろしていきそうで、今後の展開が楽しみです。
 さて、コンクールの大穴は「あなたの隣に誰がいる」。日本ドラマの本道は、過去からの怨念と柵でどろどろしたものですよね。八墓村とかあのたぐいのもの。このどろどろ感はハリウッド映画にはありませんね。
 さて、そのほか「恋文」と「トリック」に関してはそれほど、期待していたほどでは内容です。最初の二つに期待しましょう。

 そういえばそろそろ年末に向けて、クリスマスカード・年賀状の準備を開始しなければいけませんね。メールは便利ですが、やはり、手紙に勝るものはありません。ところが、転居通知などはほとんど最近はメールできます。そのたびごとに、アドレス帳をアップデートしたり、メールを振り分けておけばいいのですが、なかなかそうはいきません。そんなわけで、この時期になると、毎年住所録のアップデートです。

 それとは全然関係ないのですが、SDカードを買ってきました$22。うちの母艦はVaioなので、6-in-1 USBカードリーダーも購入。元々$29のものがリベート後は$4どうしてこんなにやすくできるのですかね。今までのClieのメモステはデジカメ用に。

 ちなみに明日からは冬時間、今日は一時間長く眠れますが、今日の当直は損ですね。
Day 5

今日の紙芝居(クリックすると拡大します。Click a picture to enlarge it.)

1.私が カップヲシリアルを作ってあげるわ
2.朝の看護婦控え室
3.噂のカップオシリアル


10月24日  志学の思うこと、不惑の思うこと

 今日で優秀だった研修医は終わりで、明日からバケーション。医学生も「明日はインドの正月だから。」とお休みです。インドの正月ってこんな時期にあったんですね。知らなかった。さて、今日は昨日予告したとおり、掲示板への書き込みに対する特集です。お返事いただいたFMJの先生方ありがとうございました。

志学の思うこと、不惑の思うこと

 元々の書き込みを再掲いたします。最初がぴこさんの書き込み、つぎがHさんの書き込みです。

>どうして永住したいのかその理由を教えていただけたらと思います
これには様々な理由があります。
〔医療制度〕
日本ではJCAHOのような組織は無く、医療ミスが起こればその医者の首を切るだけで済まします。医療過誤の情報を収集して改善しようという姿勢がありません。また、医師の待遇はアメリカの方がQOLがあり給料も高いです(最近はアメリカも医師の給与は低下しているようですが)。日本の勤務医は権利を主張することができません。勤務医の団体が無いし、職場放棄も現実的ではないからです。それにストすれば益々マスコミに叩かれて、ただでさえ金の亡者と報道されてる医師の地位は更に低下するでしょう。クレーマー患者が増え、患者の医師にたいする感謝の念は無くなりつつあります。年収二千万など勤務医ではもらえないようです。
〔生活環境〕
日本の方が治安が良いかのように思えます。けれど、長期的な展望でみれば悪化の一途をたどるのは目に見えてます。先の見えない不況、警察の質の低下、若者のフリーターの増加、国のシステムの弊害、銀行と官僚は儲かり理系が冷や飯を食う社会(ハードが儲かりソフトを食いつぶす社会)だからです。国の借金は1000兆円ほどにもなるといわれています。それを払うのはどの世代なのでしょうか?しかも借金は年々増えているのです。システムの破綻と社会の破綻の可能性がある国の治安がこれからどうなるのか、見通しは悪いです。

はっきり言って、私は日本に関しては悲観論者です。私の同級生の間には政治の話をするやつは馬鹿だとする空気があります。本当は今から変えても破綻が免れるか分からないのに。
つまり、国民性も政治もシステムも嫌いなのです。


歯科大学の口腔外科で講師をしておりますHと申します。私は3年程前に1年間ドイツに留学し、口腔・顎顔面の再建外科学を中心としたヨーロッパ医療を体験し、またその過程で研究する機会を得ました。その中で、さまざま人種、国籍のドクターに会い、私の人生観を変えた貴重な時でした。そして、帰国後、現職に復帰しましたが、やはり海外、アメリカかドイツでもう一度仕事をしたいと思うようになりました。アメリカは、医療先進国のみならず医療教育先進国であり、その中でもう一度自分の原点に立ち返りさらに高い視点から見つめなおせるのでは、と期待しています。
先生もご存知と思いますが、日本の大学は雑用と教育追われ、本来自分が望む臨床や研究が行うのが困難な状況にあり、私もその中でジレンマを感じており、大学生活に疑問を感じているのが正直なところです。
 しかし、私は年齢的に41歳であり、家庭もあり、生活も考えなければなりません。また、現在の現職と環境を捨てていかなければなりません。私の恩師に相談したところ”先生が今からレジデントから始めて意味があるのか?”といわれ正直、その質問に答えることが出来ませんでした。
そこで、先生にお聞きしたいにですが、アメリカ臨床留学の意味についてどのようにお考えですか。また私のような者(一応口腔外科経験16年ですが)が、これからアメリカに行ってレジテントから開始して道が開けれるでしょうか。
突然不躾とは存知ながら、正直悩んでおります、何か良いご助言がありました幸いです。


 様々な方からご助言をいただきました。

 これは全くの私の私見でありますが、人生は一度しかありません。年齢とは関係なく、今チャレンジしなければ、将来後悔するに決まっています。後悔しても、自分の人生の中で失った時間はかえってきません。留学して後悔することももちろんかんがえられますが、逆に苦労したけどもやっぱり留学してよかったとおもうようになる可能性も十分あります。臨床留学の意義については実際自分で体験してみないとよくわからないというところがあります。
私は迷わずにまず一歩踏み出すことをお勧めします。道はそうすれば、勝手に開けてくるのではないかとおもいます。   (ボストン 荻野先生)

人生の観測なんかできませんので、僕の場合はとにかく好き勝手にやってる部分はあります。拾えるものも少ない人生ですが、捨てるものも特にない財産レベルなので、人がついてこられないような場所まで爆走していきたいですね。
何も大学にいるからといって、教授になんなくちゃいけないわけでもないし、安月給でも子育てするには充分金はありますから、あとはどれだけ自分自身の可能性を信じられるかってことじゃないかなと思います。
アメリカに行ったから自分が変われたわけでもないし、どこかに行けば自分が変わると思うのは少し暢気な感覚だとは思います。今の自分に満足できず、自分を変えることができる場所を探すなら、まずは、そう思う自分を変えなくちゃいけないでしょうね。僕らは子供のころからいい学校に行って、いつかは凄い社会人になれるんじゃないかって思い込まされてた部分があるから、社会まで出てしまうと、自分を変えてく
れる「環境」を探してしまうんだと思うんです。
要は、何をしたいかってことなんでしょね?確かに、ウイルスの専門家のいない場所でウイルス学を立ち上げて、ひいひいやってた経験は、自分にとって大きな自信になっているけど、それはアメリカだから良かったんだってことはないんですよ。アメリカ赴任直後には、自分のやりたいことを何度もあきらめさせられる瞬間は訪れていたし、もしあきらめていたら、アメリカでの日々はあんなに長くはなかったし、満足
なんかしなかったでしょう。
それは今でもそうかなあ。毎日机に向かって黙々と教科書レベルの勉強を周囲の学生に聞きながら進めている自分の状況は、WNVの研究で華やかに走り回っていた自分とは大きく違いますけど、でもこれは自分にとってやりたいことがあるから、できていると思います。もちろん夫としてお父さんとしての責任にも拘束されている部分はありますけど、まだ過去の栄光の上に胡坐をかけるほど賢くないですし。恥を平気でかけるのはやりたいことがあるから。 (東京 竹田先生)

  私も荻野先生と同意見です。うまくいってもいかなくても、異なる環境に飛び込む、というのはとてもいいことだと思います。仮にうまくいかなくても、挫折から学ぶ人生は成功から学ぶものよりも大きいかも知れません。挑戦なき勝利(のようなもの)よりは名誉ある敗戦、、とかなんとか。
>〔医療制度〕
>日本ではJCAHOのような組織は無く、医療ミスが起こればその医者の首を切るだけで
>済まします。医療過誤の情報を収集して改善しようという姿勢がありません。

まず、医療制度が日本と米国でどっちがいいか。これはひとつのクライテリアです。JCAHOが例に挙げられています。医療制度のよい国で働きたい。理解できます。
また、
>医師の待遇はアメリカの方がQOLがあり給料も高いです(最近はアメリカも医師の給
>与は低下しているようですが)。日本の勤務医は権利を主張することができません。
>勤務医の団体が無いし、職場放棄も現実的ではないからです。
次は、医師の待遇です。給料が高い。QOLが高い。大事なことです。ただ、QOLの改善とともに患者さんへのコミットメントは下がり、そこで医療の質は落ちます。上のクライテリアに矛盾します。病院を出ればポケベルの電源を切ってしまい、何も知らないオンコールのドクターに任せる医者と、「何かあったらいつでも連絡してください」という医者とどちらが患者さんに優しい医療か、自明ではあるのですが。医師の権利の主張は大事ですが、ではストをできる医療はいい医療制度か?余談ですが、マスコミにたたかれ、金の亡者と報道される医師の地位が低くなっているのは米国でも同様ですよね。米国の医師の地位が高くなった、などという人はあまりいないのでは?

それにストすれば益々
>マスコミに叩かれて、ただでさえ金の亡者と報道されてる医師の地位は更に低下する
>でしょう。クレーマー患者が増え、患者の医師にたいする感謝の念は無くなりつつあ
>ります。年収二千万など勤務医ではもらえないようです。
>〔生活環境〕
>日本の方が治安が良いかのように思えます。けれど、長期的な展望でみれば悪化の一
>途をたどるのは目に見えてます。先の見えない不況、警察の質の低下、若者のフリー
>ターの増加、国のシステムの弊害、銀行と官僚は儲かり理系が冷や飯を食う社会
>(ハードが儲かりソフトを食いつぶす社会)だからです。国の借金は1000兆円ほ
>どにもなるといわれています。それを払うのはどの世代なのでしょうか?しかも借金
>は年々増えているのです。システムの破綻と社会の破綻の可能性がある国の治安がこ
>れからどうなるのか、見通しは悪いです。

日本の治安が悪い????日本の2000年の殺人数は678人です。確かに悪くなりました。が、米国は16000人(2001年。911の犠牲者を除く)。比べるのもばかばかしいですし、いくら日本が悪くなっても米国のようにはなりえません。ついでながら、他の国にちょっかいを出して殺した数多くの罪もない
人たちは、当然これには数えられていません。日本はまだまだ(相対的には)安全な国です。外国に住んでいるとそれを痛感させられます。もちろん、その現状に胡坐をかいていてよい、ということではありませんが。これもいうまでもないことですが、米国の抱えている双子の借金は日本のそれと比べようもありません。日本の借金は次の世代に抱えられて、それは大変な話ですが、米国は他の国におっかぶせたりします。おっかぶせられた日本が愚かだ、と指摘されているのなら、そのとおりです。
>はっきり言って、私は日本に関しては悲観論者です。私の同級生の間には政治の話を
>するやつは馬鹿だとする空気があります。本当は今から変えても破綻が免れるか分か
>らないのに。
>つまり、国民性も政治もシステムも嫌いなのです。
医療制度や、医師の待遇や、国の現状とは関係なく、「アメリカが大好き」という人はたくさんいます。この場合、好き嫌いの問題なので、いちいち理屈だてて議論する必要はありません。米国がきな方は、米国に行かれるのがよいと思います。ただ、多くの日本人が過度な期待を持ってやってきて、現実を目の当たりにして失望している、というのも事実です。まあ、それも長い人生の上ではいい収穫ともいえますが。
理想の世界などどこにもなく、どこの国に言っても何かの問題はあります。挑戦もいいですし、外国での経験もいいですが、その事実に気がつかないと、一生青い鳥を追いかけるだけの不毛な人生にもなりかねません。外に出て挑戦、という気概と「どこにいても勉強はできる」という気概。両者をバランスよく保つことが肝要かと思います。
というのは、私のくだらない分析ですが、このくらい気迫を持って外国に飛び出したい、というガッツはたまらなく愛しますし、無気力な学生よりはずっといいですから、がんがん主張しながら米国に来るのが一番なのかもしれません。日本はもうだめなのではないか、という不安は私も時々持っているので、その危機感も理解します。ただ、できれば若い学生さんたちは、米国以外に2,3他の国も見てほしいとは思います。米国だけ知っていても、真の国際人にはなれません。 (北京 岩田先生)
  
 うーん.いろいろ思ってしまいました.
 全般的に言えることは,この若者さんはちょっとステロタイプにものを見すぎとい うか,一面的にしか見ていないのかな,と.もっと多面的に見て貰えたらなあ,と願 うところです. 医学生なのでしょうか,既に日本で医師として働いておられるのでしょうか,それ とも米国で研修中なのか.
>日本ではJCAHOのような組織は無く、医療ミスが起こればその医者の首を切るだけで
>済まします。医療過誤の情報を収集して改善しようという姿勢がありません。
 日本全体の平均値は米国にずっと劣るのでしょうし,国家としての取り組みもまだ まだなのでしょうが,「ありません」とまで断じるのはいかがなものかと.はじめいろいろご意見がおありかと思いますが. よしんば「ありません」という断定が真実であったとして,であればそれを構築す る仕事にあなたにこそ参画してもらいたいなあ,と.
>また、医師の待遇はアメリカの方がQOLがあり給料も高いです(最近はアメリカも医
>師の給
>与は低下しているようですが)。
 各個人がどれぐらいの給与を望むかは他人がどうこう言うことではありませんが, 米国の方がQOLがある(高い)というのはどれぐらい真実なのでしょうか.そもそも QOLを何で図るかも問題ですし. プライベートタイムで見るならば,確かに日本の医者よりたくさんあるとは聞いて いますが. 一方で訴訟に遭うリスクをQOLの指標とするならば,米国の方がずっと悪いですよ ね.高い給与とは言えそこからかなりの額をmalpractice insuranceに支払わねばな らないということも聞いています.とくにOBGYNは高いとか.>日本の勤務医は権利を主張することができません。
>勤務医の団体が無いし、職場放棄も現実的ではないからです。それにストすれば益々
>マスコミに叩かれて、ただでさえ金の亡者と報道されてる医師の地位は更に低下する
>でしょう。
 どんな権利が主張できないのでしょうか.「職場放棄」とは一体何のことでしょ う.ストをすればマスコミにたたかれるとのことですが,何を要求してストをしよう と言うのでしょうか.
>クレーマー患者が増え、患者の医師にたいする感謝の念は無くなりつつあ
>ります。
 ここだけはおじさんちょっとお説教しちゃいます. 「クレーマー患者」とは何事ですか.患者さんが「クレーム」をつけるにはそれだ けの理由・事情があってのことで,その理由・事情を汲み取って適切に対応するのが 医療者の仕事でしょう.そもそも「クレーム」をなるべくつけられないように普段か ら良好な患者-医療者関係の構築に努めて満足してもらえる医療を提供するのが医療 者というものでしょう. 第一,患者さんというのは皆ある意味「クレーム」をつける存在です.病気の苦し みから生まれる言葉・要求は広い意味で「クレーム」と言えるでしょう.その「ク レーム」と向き合うのが医療です.「クレーム」と向き合って苦しくなる自分と struggleするのが医療者の仕事です.「クレーマー患者」という表現で敢えて「(ク レームを言わない)患者」から区別する姿勢は,まるで「クレームを言わない,医者 にとって“都合のいい”患者さんだけを診ていたいなあ」という歪んだ幻想のように すら思えます. 「患者の医師に対する感謝の念は無くなりつつある」らしいですが,医師の目的は 患者から感謝の念を得ることでしょうか.患者さんが治ること,治らないのならば病 気・障害を持ちつつも出来る限り望ましい生活を送れるよう支援すること,が医師の 目的であって,感謝されるかどうかは単なる派生事項に過ぎないのでは.
>〔生活環境〕
>日本の方が治安が良いかのように思えます。けれど、長期的な展望でみれば悪化の一
>途をたどるのは目に見えてます。…
 センセーショナルな犯罪をセンセーショナルに報道するマスコミに煽られている部 分もあると思いますが…. 私も詳しくないのでこれ以上のコメントは避けます.
>はっきり言って、私は日本に関しては悲観論者です。私の同級生の間には政治の話を
>するやつは馬鹿だとする空気があります。本当は今から変えても破綻が免れるか分か
>らないのに。
>つまり、国民性も政治もシステムも嫌いなのです。
 …「嫌い」と断じられてしまっては議論の余地はないですね…. ちなみに私は「好き」です.というか,好こうが嫌おうが日本という国家・文化に 生まれて育ってきたという事実は今日の自分を形成する大きな基盤をなすものであ り,それを中途半端に短絡的に否定することは自分自身を中途半端に短絡的に否定す ることになってしまう. 今の自分の在り方を大筋で受け入れている自分は,その形成基盤である「国」とい うものも同時に受け入れているということです.そういう意味で「好き」.
 日本で医学部学生を医師に育て上げるのに1人1億円かかるという説を聞いたことが あります.国立大学医学部の年間授業料は数十万円ですので,およそ9,500万円は国 民の税金で賄ってもらったということです. 私は医師になるに当たって国民のみなさんに9,500万円分の借金を背負っているわ けで,その重さを考えた時「日本が嫌い」という理由で日本をおいそれと出る気には 到底なれません
   (札幌 M先生)

 8年間日本で外科医局員を勤めた後、なぜ私がアメリカに医師として永住する事を選んだかというと、”包丁一本、片手に持って”の如く、自分の技術と知識に磨きをかけさえすれば、アメリカでは私を認めてくれる人にどこかで必ず会えるという希望を持てたからでした。
でも、アメリカだって、学歴やネットワーク、とっても大切。InternationalMedical Graduateで名もないレジデンシーを卒業、たいした研究業績もない私がアカデミックのfacultyになるのは、とっても苦労しました。良医を育てられる医学校の一流教官になる事が生涯目標なので、アカデミックにどうしても就職をしたかったんです。レジデント終了後の4年間、フェローシップ2回、ファカルテイー2回と毎年転職し、流浪の民宜しく、東、西海岸、中西部と全米を巡る引越をしまくりました。病理のフェローシップはほとんどが1年契約なのですが、1年契約の仕事をつなげるのは大変でした。新しい職場で2−3ヶ月経って慣れかけると、次の職を探さなければなりません。失業したらどうし様という、一抹の不安をかかえながら、CVを送り、
インタビュー旅行の連続でした。その点、日本の医局ではまず首になる事はないので、楽だと思います。
私は39歳でレジデントを始めたので、基本的には年齢は関係ないと思っています。でも、40才を過ぎて、失業の危機を抱えながら転職を続けるのはとってもきつく、妻子を養う義務のある方はノイローゼになりかねないので、あまりお勧めできません。。言葉のハンデのある外国人が、アメリカできちんとしたポジションを取るのは、容易な事ではありません。もちろん、運と実力に恵まれ可能にした方もいますが、そうそうある話ではありません。又、私は2年間の別居も辛抱し、引越しを手伝ってくれた理解のある旦那の全面協力がなければ、とてもできなかったと思います。アメリカは広いので、ロスとシカゴの別居は3300キロ、時差が2時間という遠距離でした。
今回10月1日より就職したLoyola大学は、旦那の研究所に最も近い医学校なので、過去8年間に4回(resident, fellow, faculty2回)応募し、4度目の正直でポジションを得ました。今回すごくうれしかったのは、2回目のインタビューの時に1時間の講演をしたのですが、大好評でその日のうちにポジションを貰えた事でした。12年かかりましたが、英語のハンデを乗り越え、どやったらアメリカで自分をアピールできるのか、ようやくわかった気がします。自分は必ず将来一流のレクチャーが出来るようになれる、という自信が持てる様になりました。これからも、ステップアップをめざします。
日本にいても私の将来はないと思いアメリカに来て12年経ち、苦労もしましたが、その分実りも多きかった気がします。  (シカゴ 大島先生)

Day 4


10月23日  誰が一番強いの? Who is strongest?

 あさ、ICUに顔を出すと、聖先生と当直のレジデントの術後オーダーがいまいち決まってません。全部書き直してオーダーを変え、看護婦に「何でこんなオーダーを通すんだ。」と、怒りつつ、1時間ぐらい過ぎると、Medical Directorが通りかかって、全く同じことを怒ります。そこを、通りかかったAttending、まだ状況がわからないままMedical Directorにしかられ、そしてオーダーをなおしたのにもかかわらず、管理人が管理責任を問われてAttendingからしかられます(とばっちりか?)。
 だいたい、いつも力は弱いところに向かうのです、さて、ここでFellowは誰をしかれるでしょうか?次にくるのは指示を出したレジデント?それとも指示を通した看護婦?ところが、この2者は一番強い存在なんですね。Attendingも下手にレジデントをしかろうものなら、直接外科のDirectorのところにクレームが行きますし、看護婦なんてしかろうものなら100万倍になって帰ってきます。そんなわけで、中間管理職のフェローは悶々とした日々を過ごします。
 こんな時、日本にいたらならば、居酒屋にでも行って憂さ晴らしと言うことになるのでしょうか。残念ながらアメリカには居酒屋がありません。どうしたものでしょうか。

 さて、ここにいて不愉快きわまりないことと言えば、お金にまつわることで、この前のホテルの件だけではなくて、アメリカに来てからひたすらお金に関しては苦労しています。だいたい一筋では行きません。カバーされるはずの医療保険の請求が、全額来ています。病院に電話をしても、「それはカバーされないから。」今度、保険会社に電話すれば「カバーされるはずです。」、病院の保険担当の怖いおばちゃんの電話をすると、「3人担当者がいたら、3つの答えが返ってくるからね。」だいたいそんなものらしいです。なかなか日本のようにすっきりは行きません。

 掲示板へのお返事が遅れまして申し訳ありません。明日には、特集としてお返事できるかと思います。
Day 3


10月22日  主人はあなたのことが好きだったのよ 

 ちょっと傷が痛いんだと言っていた患者さんが、病棟にも戻ってきました。移植後の患者さんは3ヶ月たったら退院して、Family Doctorのところへ行くことになっているのですが、少し悪くなると、すぐにコーディネーターのところに連絡があり、移植外科に戻ってきます。
 よく朝、少し血圧が低いねといっていたら、あれよあれよと言ううちにショックになってしまいました、ICUに移しても血圧が上がりません。すぐに、呼吸器と、昇圧剤が4種類ぶら下がるようになっていました。肝移植後でもほとんど日常生活は通常と変わりませんが、まれに、感染が非常に早く進むこともあります。
 翌日になると、意識は戻りましたが、すでに、肝不全に陥り助かる見込みがほとんど無くなってしまいました。移植後の肝臓は、ショック状態には比較的弱いのです。家族が集められて、助かる見込みがないことを説明します。こちらでは、Poor Prognosisの場合には、Withdrawといって生命維持装置をはずす処置が行われます。
 モルフィンの点滴が行われて、人工呼吸器の酸素濃度がRoom airとなり、昇圧剤が止められます。2時間後には、脈拍が下がっていたと看護婦さんから連絡があって、Pronouce(死亡宣告)するかどうかと聞かれます。
 「自分でする。」というと数分たってから、「心電図がフラットになったと。」連絡を受けます。部屋には家族がすでに待っていて、軽く会釈をしてはいると、「残念ですが。」と死亡宣告をします。あまりにも早い進行だったので、非常に残念です。未だに、死亡宣告の時にどのような言葉をかけたらいいのかわかりません。
 奥さんには、「主人はあなたのことがとても好きだったのよ。」といってくれました。何と言っていいのかわかりません。彼女には、これから長い時間がずっと待っているのです。

 日本にいたときは、受け持ち患者さんが亡くなると、お見送りといって、裏口から亡くなった患者さんを送り出したものでした。これは、大学病院でも市立病院でも同じです。こちらでは、、患者さんが亡くなるとすぐにベットはかたずけられてしまいます。お見送りすることもありません。
 昼間ICUがばたばたしているときに聖先生からポケベル。「Lunchがあるから、Be quick.!」あとで、さんざん、ICUの看護婦さんに笑われました。


10月21日 論文 Manuscript  

 そういえばこの前、首里先生が騒いでいました「上野した手術がテレビに出ているじゃないか!新聞にも載っていたよ」そういえば、この前手術した患者さんの手術の日にテレビクルーが来ていましたね。どうも偉い人の手術をしたらしいです。「患者さんはUENOの名前を覚えてられなかったらしいから、名前は言っていなかったけどね。」
 ボスはそれに乗じてテレビ出演もしてきたようです。移植の場合はまだまだ宣伝、啓蒙が大事ですからね。
 
 昨日、書き始めた論文をボスのところへ持って行きました。うちのボスは、よほどフェローが論文を書くのがうれしいのか、とてもうれしそうに「明日までに一行一行吟味するから。」と論文を持って行きます。内心はあんまり吟味されると困るなというところです。
 さて、今日になったら、びっしり手直しが埋まって、論文が帰ってきています。あれだけ忙しいボスなのに、これだけ手直しをするというのは、すごい早さです。こちらが何ヶ月もかかって書いたものと同じ分量ぐらいを書いてあります。
 まあ、肝移植の教科書を書いている人からから、これだけ手直しをしてもらえるというのもありがたいものです。額にでも入れて飾っておこうかしら。

 さて、本来は来年の一月までのフェローですが、人手不足のため、来年の7月まで滞在が延びそうです。2年を超えてのVISAの更新はきわめて厳しいのですが、書類が最終段階まで来ているようです。こちらもASTSの用件、肝移植45件の術者をやるまではこちらにいたいところなので、悪くない条件といえば条件です。

今日の紙芝居(クリックすると拡大します。Click a picture to enlarge it.)

1.バーガーキングの袋がいつの間にかにハム太郎に
2.手直しされた論文の原稿、管理人の書いた量より手直しの量の方が多い。


10月20日  Expediaは詐欺同然 

 さて、インターネット上の航空券や、ホテルの予約は今や無くてはならないものですが、そこには意外な落とし穴が(アメリカではよくあることですが)
 さて、以前ニューオリンズのホテルの予約が入っていなかったということがありましたが、それにもかかわらずクレジットカードのチャージされています。Expediaにクレームの電話を入れれば、ホテルに電話をして「コンピューター上は予約が入っている。」といいます。
 ホテルに電話をして、確認をすればフロントデスクの確認ミスを認め、宿泊していないことを認めます。ただ、宿泊していなければExpediaサイト側にはチャージしていないので、払い戻しは向こうに言ってくれといいます。
 ここで、Expediaに再度電話すると「当方には落ち度がないから、unfortunately(管理人もよく使うフレーズですが)に払い戻しはできない。」とのたまいます。ほとんど詐欺同然ですが、腹を立ててもぶつける相手がいません。

 本当は、こういう会社を使わないように勧めたいところですが、インターネット上での旅行代理店の最大手です。そういうわけにも行きません。必ず航空会社やホテルに直接リコンファームを入れるしか、手だてがありません。皆さんも気をつけてくださいね。

 最近掲示板に書き込みを頻繁にしていただいてありがとうございます。管理人としては、横からどんどんレスを入れていただけるとうれしいです。(今は一問一答みたいになってしまっていて。)掲示板へのいろいろな意見もよろしくお願いいたします。


 さて、管理人が初めて医師となって研修をはじめたのが移植外科でした。学生時代は特に興味があったわけではないのですが、医師になって初めての仕事は、非常にインパクトがあるものでした。患者さんたちが元気にしているかどうかは非常に気にかかるところです。そんな患者さんのサイトです。

タンポポの会 http://www.geocities.co.jp/Beautycare-Venus/7225/

 東大病院で肝移植を受けたレシピエントとドナーそして家族の会です。掲示板、メーリングリストなども備えられています。ここの患者さんたちと出会わなければ、移植医療に携わりたいと思うことはなかったでしょう。掲示板に書き込んでみたいけれど、サイトばれすると恥ずかしいので内緒でリンクです。(ばれているかな) こう思うと、右脳先生って偉いですね。バレバレで。

Sweet Sweet  http://www.geocities.co.jp/PowderRoom/3806/

 同じく肝移植のドナーとなった砂絵子さんのサイトです。珍しいドナーの入院日記をアップしてあります。。砂絵子さんはタンポポの会のサイトのデザインもされています。
「リンク」を更新しました。


10月19日  残念ながら Case was closed.   

 今日は当直あけ、移植がないので家に帰っていると、夜になってからドナーの肝生検にメキシコ湾沿いのBeaumontまで、誰か行ってほしいということ、レジデントを派遣するつもりでいたら、「失敗するといけないから、Fellowにいってほしい」とのことで管理人が肝生検に出かけます。たった10秒程度の手技のために、バーモントの病院で医師が調達できないというのも困ったものです。わざわざそのために、ダラスから飛行機を飛ばすのですから。
 空港に着くとリアジェットではなくて、プロペラ機。時間が倍近くかかります。ただ、お値段もプロペラ機が$1500に対して、リアジェットは$5000とかなりのものになります。
 いつもドナーに行くときは、機内ではひたすら爆睡なのですが、今日肝生検のためだけなので、Vaioをもって出かけます。もっとも、このVaioも古くなったので、バッテリーがそんなに持たないので、気休めですが、最近は、Palm用のいい携帯用キーボードが出ているので、こういうときにちょっと使ってみようかしら、さすがに、長い文章を、グラフティーだけで入力するのはきついところがあります。
 病院に到着すると、医師用の駐車場に車を入れます。ゲートにはIDを入れなければならないのですが「ここはどんなカードでも開くんだよ。」といって、クレジットカードを挿入するだけで本当に開いてしまいました。
 さて、ドナーになってくれる患者さんなのですが、肝生検をして当直の病理医に来てもらいます。これくらいの大きさの病院だと、病理医は一人くらいだと思うのですが、ちょっとケバイ感じの女医さん。チャチャット迅速標本を作って検鏡してくれます。残念ながら、肝臓は脂肪肝となっていたので、移植には使えません。ケバイ女医さん「フライトを楽しんでね。」といって、さっさと帰っていきました。
 OPOのスタッフがどこも臓器を必要としていないのを確認すると、「残念ながら、このケースは終了するしかない。」とのことで、患者さんを抜管し、ケースは終了ということになります。
 つづく...
 
 さて、ウイルスソフトとして使っていた「ウイルス警備隊」が使用期限を過ぎてしまったので、新しいウイルスソフトを購入しないといけません。最近は、ますますスパムメールが増えているので、その中にどれだけウイルスが入っているがわかりません。また、常時、病院のLANか家のDSLにつながっているのでその点でも心配です。
 新しいウイルスソフトを探しているのですが、意外と比較しているページというのは少ないですね。以前、Nortonを試してみたら、重くてやめてしまったとか、Virus Basterを使ったら、メールファイルが消されてしまったなどの不具合があったので、慎重に選ばないといけません。

今日の紙芝居(クリックすると拡大します。Click a picture to enlarge it.)

1.待合室にて
2.一応箱も持って行く
3.いいコーヒーメーカー
4.とおいしいコーヒーパック
5.機内のTungsten T3
6.一応Vaioを出してみる、気分はエグゼクティブ
7.帰りの機内で、上野先生に一杯食わしてくれといわれてパイロットが選んできたもの。夜中の2時にこんなに食べられるか。


10月18日  誰か日本語のできる人出して?   

 今日は当直の日、朝から研修医が病院に出ていないので、後でお仕置きをしないと(看護婦さんからはspankしなさいといわれているので)。特に大きなことは無くすぎました。
 管理人は、相変わらず英語の発音は日本語のままです。新人の看護婦さんになると、とたんに認識率が悪くなります。ICUから病棟に電話指示を出しているときに伝わらないので「だれか、日本語わかる人を出して。」といったら、ちゃんと、管理人の発音のわかる看護婦さんが出てきます。下で聞いている看護婦さんたちは大爆笑だし、新しく来たレジデントなんかは驚いています。
 そういえば、ICUの看護婦さん、彼と一緒にオーストリアの胸部外科の学会に行ってきたようで写真を見せてくれました。「日本人がたくさんいたよ」といっていましたね。ヨーロッパの学会にもたくさん行っているのでしょうね。
 夜は腎移植、遠くから空輸されてくる腎臓を待っての手術です。研修医君たち、誰もやりたがらない(生意気な)ので、管理人に回って来ます(腎移植は主にレジデントや、ジュニアフェローが担当する)。氷ができていないのでなかなか手術が始まりません。手術室に「一時間前には作っておいて」といってもまあ、こんなもんです。あんまり責めると100倍になって帰ってくるので、ここは黙っておきます。
 夜の看護婦さんは移植チームじゃないので、また日本語がわかりません。移植チームは、今や「3−0絹糸」ぐらいは日本語でわかりますよ。まだ数えられないので「7−0プロリン」は英語になります。
 手術を速く進める、パイプライン処理に似ていますよね。機械出しの看護婦さんが、次に使う機械を先読みして準備してあると速く進むのですが、今日のように手術を知らなくて、日本語がわからないと時間がかかります。いつも、Tonsil(小児用ケリー)とCurved Bull Dog Clamp(ブルドック)がなぜか通じません。同じように発音しているのですがなぜかだめです。こちらも「次に出てくるのはTonsil Clumpしかないだろう。」という気分になっているのですが、これを言うと、機械出しの看護婦さんにそっぽを向かれるのでそういうわけにも行きませんね。それでも、手術は1:30程度で夜12時には終了。検査待ちの間これを書いています。最近は、このバイオからレントゲンも血液検査もLANを使って見られるので便利なのです。この3日は毎日オペレーターでありがたいことです。


10月17日  白い巨塔

 昨晩は、ドナーの手術です。研修医君たち、そして聖先生もみんな疲れたとのたまうので、管理人が手術に出かけます。どうもみんな、40−50マイルのドライブになると、たじろぐようです。誰も行かなければ、管理人ということにるんですね。 ドナーの病院で控え室で待っていると(小さい病院は手術準備が遅い)、テレビではワールドシリーズをやっています。アテンディング曰く「アメリカ国内の試合なのに、ワールドシリーズなどといって恥ずかしい。」といっていました。アメリカ人でもこう思う人もいるようです。最初は、肝臓はヒューストンに行くはずだったのですが、向こうが「疲れた」とのことで?肝臓はフォートワースに行きます。管理人は、そのままフォートワースです。
 今日も、肝移植の術者をさせてもらいました。だんだん技術的に、難しいこともさせてくれるのでありがたいです。昨日、今日と手術が多くて何よりです。手術帽はディスポのものが多いのですが、ちゃんとした布製のものもあります。手術室の看護婦さんが取り置いてくれたようですが、今月は、近くの病院からレジデントがいるので、最近フォートワースに行くことが無かったので、見あたりません。
 そのレジデント、手術が終わってマスクを取ると、ほんとのおじさんです。別に年をとったレジデントというのは珍しくないのですが、いきなりだとびっくりします。
  さて、手術が終わって、病棟に行けば、以前TODAIをお気に入りだった看護婦さんが、まだ管理人の言った「TODAIなんて、日本食レストランではないよ。」を気にしているようです。

 話しは変わって、奇しくも右脳先生と同じく遅ればせながら「白い巨塔」のビデオが届いて、第一回目を見ました。一応管理人の出身大学がモデルなので、関心のあるところです。どうしても、田宮次郎の白い巨塔のイメージが強いのですが、意外とよくできていました。同じく田宮次郎のリメークだったらしい、「白い影」が、今ひとつだったのですが、今回は脇役がなかなかのメンバーで固めてあるので、全作に負けないものになりそうです。ただ、多くの人が思っていると思いますが、江口洋介の里見助教授は全く合わないですね。これは、ミスキャストなのではないでしょうか。
 日本の病院を見ていて懐かしくなるのですが、病院の設定は現実に近いものではないのでしょうか。看護婦さんは最近はキャップをかぶらないというのがはやりなのでしょうかね。回診で、階段を駆け上って教授を待つところなどは、当たらずとも遠からずで、笑ってしまいますね。いろいろとデフォルメされてはいますが、それなりにリアリティーは高そうで期待できます。しかし、どのドラマを見ても外科医には必ず愛人がいるのですね。手術の後は、愛人の部屋で一服。これが一般的なイメージなのでしょうか。

 さて、白い巨塔については右脳先生のところをはじめいくつかのサイトで、コメントしてあります。そういえば、「ぼそっ」で、このサイトのことが紹介されていてびっくりしました。陣来霧しの、Palm Desktopの日本語化パッチ期待していますね。

医師による白い巨塔コメント集
右脳部屋 http://unoubeya.main.jp/
いやしのつえ http://www5f.biglobe.ne.jp/~iyatsue/
淡々としていなくもない日常 http://www.ccv.ne.jp/home/noko/

野口記念財団よりのご案内

2003年度 秋期医学交流セミナー

20周年 主催:米国財団法人 野口医学研究所 
共催 財団法人 日米医学医療交流財団
協賛:カプランエデュケーショナルセンタージャパン
後援:野口アラムナイ会議
《セミナー日程》 2003年11月29日(土)9:00〜19:00   
《テーマ》『アメリカの臨床研修で求められる臨床能力』
セミナーの中でWorkshopを予定しております。Workshop Aはセミナー参加者全員必修となります。
Workshop A
Physical diagnosis: Chest auscultation  Mentor: Dr. Mangione
Workshop B 
以下のWorkshopの中から2つのWorkshopを選んで下さい。また、これらのWorkshopがすでにいっぱいであった場合の選択を第3希望として選んで下さい。
最終的に、どのコースに出席できるかは、セミナー当日に受付で確認して下さい。
Workshop (1)およびWorkshop (2)を希望される方は、当日あらかじめ、自分が最近経験した症例を準備して、症例の口答呈示(W-1)もしくは、入院病歴(W-2)の添削を受ける準備を必ずしてきて下さい。このような準備ができてない方は、W-1, W-2への参加を遠慮いただく可能性があります。
Workshop 選択コース(各1時間)
(1) Case presentation (oral presentation): Dr. Little
(2) Case presentation (history and physical writing): Dr. Stein
(3) Problem based learning : Dr. Machi, Dr. Yajima
(4) Clinical training in the U.S, Q & A (Medicine): Dr. Kimura, Dr. Nishno, Dr. Aoki, Dr. Furuta
(5) Clinical training in the U.S, Q & A. (Surgery, Pediatrics, Anesthesiology and others): Dr. Tsuda, Dr. Hoshi, Dr.Fujita, Dr. Ueta, Dr. Tomie
《対象》これからアメリカでの臨床教育を受けようとしている医学生、医師、またそれを日本の医学教育を取り入れようとしている医師を対象。歯学生、歯科医師、獣医師、薬剤師、看護師、栄養士、その他の医療従事者のご参加も歓迎。
《セミナー参加申込締め切り》2003年11月20日(木)必着
《参加費》学     生: 6,000円 賛 助 会 員: 6,000円
医師・歯科医師:10,000円 医 療 従 事 者:10,000円
     
《コーディネーター》佐藤 隆美 , 植田 育也 , 古田 栄一
申し込み方法   ・別紙の申込み用紙を日本事務局まで、FAXでお送り下さい。
・参加費の納入方法は、下記銀行口座に事前振込とさせて頂きます。


2003年度 米国医学研修生募集
主催:米国財団法人 野口医学研究所
野口医学研究所では、米国医科大学および付属病院での医学研修を希望する研修生を募集します。
≪研修先≫   ・トーマスジェファーソン大学(ペンシルバニア州フィラデルフィア市)
・ハワイ大学クアキニ医療センター(ハワイ州ホノルル市)
・ハワイ大学クイーンズ医療センター(ハワイ州ホノルル市)
≪研修内容≫   エクスターン研修(レジデントを目指す方にお勧めします)
         研修期間は、2004年2月以降で3〜4週間
         (研修生の希望にもとづき、研修先と日程を調整して決定します)
≪応募資格≫
(1) 医学部6年生(2004年3月卒業見込み)もしくは卒業後、日本の医師免許を取得している方
(2) TOEFL550点以上(computer score 213)及びこれに準ずる能力を有している方も可。
(3) 米国での臨床研修に、目的意識を持って意欲的に取り組んでおられる方
≪応募書類≫
(1) 写真付き履歴書(和文、市販用紙に手書きで可)
(2) Curriculum Vitae (英文)
(3) Personal Statement(英文)
(4) 課題作文「米国医学研修応募にあたり」和文A4版2枚以内
(5) 英文の推薦状2通(2人の推薦人から直接財団宛に郵送して頂いて下さい)
(6) 大学の成績証明書(英文及び和文)
(7) 下記の合格者は合格書のコピーおよびTOEFL成績証明書のコピー
USMLE stepT,U or V
ECFMG English Test,CSA等
* (2)〜(4)については、A4サイズの用紙にタイプしたものに限ります。
* (2)〜(7)に関しては、選考時の採点対象になります。
≪研修費用≫ 原則として滞在費、交通費は自己負担、但し、財団より助成金が支給されます。
≪セミナー日程≫ 2003年11月29日(土)9:00〜19:00
テーマ:『アメリカの臨床研修で求められる臨床能力』
セミナーでは、実際にアメリカで臨床を行っている医師たちの指導による実習などもありますので、面接受験者は必ずセミナーに参加してください。
≪選考会日程≫  2003年11月30日(日)9:00〜18:00
≪会場≫ 女子栄養大学(東京都豊島区駒込3−24−3 TEL.03−3918−2543)
≪選考会申込締切≫ 2003年11月10日(月)必着
        締切日までに必要書類を提出された方に限り、受験資格を与えます。
もし、書類が準備できない場合は、あらかじめ事務局まで連絡してください。
≪受験料≫ 18,000円(セミナー参加費・懇親会の費用を含む)
≪参考文献≫ 編者 佐藤隆美・中川伸生 「アメリカ臨床留学への道」南山堂 改訂2版
       著者 照屋 純 「アメリカ臨床医学留学への道」
株式会社メディカル・サイエンス・インターナショナル


申込み方法 
・下記の申込み用紙を日本事務局まで、FAXでお送りください。
・ 受験料の納入方法は、下記銀行口座に事前振込とさせて頂きます。

東京三菱銀行  虎ノ門支店 (店番:041)
口座番号  普通口座 2673944  
野口医学研究所 事業担当常務理事 澤田 崇志(さわだたかし)

※FAX送付先・お問い合わせは、下記までお願い致します。

米国財団法人 野口医学研究所
住所:〒105−0001 東京都港区虎ノ門1-20-7 松栄虎ノ門第2ビル5階
TEL.03−3501−0130
FAX.03−3580−2490
E−MAIL  ryugaku@noguchi-net.com
URL     http://www.noguchi-net.com


10月16日  クレームの電話 phone call for claim  

 今日は、珍しく泌尿器科の方から「開腹の腎臓摘出を行うから手伝ってくれ」と言うことで、昨日、コインに勝った管理人がドナーの手術に入ることになりました。腎移植のドナーの手術は施設によっては移植外科で行うところもありますが、うちの場合は泌尿器科が行うので珍しいのです。他科の手術にはいると、新しい手技などを見ることができるので、入りたいものなのです。
 さて、その後は、引き続き移植を行ないました。移植外科にきていい点は、日本ではなかなかできない腎臓周りの手術もたくさんできると言うことがあります。ただ、生体腎移植は失敗することができない手術なので、その点は緊張します。とりあえず患者さんも無事大量の尿を作っているので安心です。
 さて、今日は当院の100周年の誕生日、顔写真のバッチを作ったり、ケーキが配られたりするなどのイベントがありました。管理人は、知らなかったもので、終わった頃になってから、コンサルトの合間に、ケーキだけをもらいに行きます。
「Medical Palm」を更新しました。


10月15日  Louisiana or Head?  

 今日も比較的落ち着いた日、午後の回診は聖先生に任して、データーの打ち込みに費やします。そういえば、もうそろそろクリスマスも近くなりました。クリスマスカード用の住所のアップデートもしなければなりません。これも、転居通知が来たときにまめに打ち込めばいいのですが、いつも後々になって、苦労することになります。
 さて、今日は、病棟の看護婦さんから「子供の募金に協力してよ。」と封筒を渡されました。見ると、アメリカ心臓病協会の募金なのですが、まだ、6歳の子供もこういうことを学校でやるらしいのです。募金額は人それぞれで1ドルから10ドル。だいたい1−2ドルです。アメリカ人、あまり横並びというのを気にしないからか、皆思い思いの募金をしています。ちなみに、聖先生は1ドル、管理人は2ドルを募金しました。最も、心臓病の予防には太らないのが一番だと思うのですが、どうしたものですかね。
 さて、明日の開腹腎移植のドナーの手術、腹腔鏡下の手術が普通な今、ほとんど行われないため、聖先生もやりたがります。管理人も後少ししかいないため、一回は手洗いをしてみたいものです。
「コインで決めようか。このルイジアナのコインの、ルイジアナか人の顔かで決めよう。」
最近は州のデザインの入ったクオーターがかなり出回っています。
聖先生は「僕はルイジアナをとろう」
近くにいた看護婦さんが、「上野先生が投げたら公平ではないから私が。」
彼女がとばしたコインは、あいにく手の中ではなくて床に落ちました。
結果は、「人の顔」でした。
というわけで、明日の手洗いは管理人がやります。(注:手術そのものは指導医の下で行いますので、安全に行われます。)

 今日「盲導犬クイールの一生」の全編を見終えました。もう皆さんはとっくに見たことがあると思いますが、泣けるお話です。医師にとっては、いつもの患者さんでも、患者さんの家族にとっては長くて重い人生の一部なのです。特に移植の患者さんは、深刻な病状の患者さんばかりなので、ご家族の方の苦しみと喜びは深いものだと思います。

 さて、eXpedia.comですが、昨日の電話では、今日の昼間にホテルに連絡すると言っていたのにもかかわらず、もちろんいつものことですが、電話をしてませんでした。向こう曰く、「ホテルのマネージャーがいる間に電話をしなければ、確認がとれない。昼間に電話をかけてくれ。」とのたまいます。そうやって、いつまでたっても進まないのが、アメリカの常です。アメリカに留学する場合は、このあたりのめんどくささを覚悟する必要があります。

 さて、最近掲示板にダラスに留学するということに関して書き込みがありました。旅行先としては、誠に面白味に欠けるダラスですが(ヨーロッパへ留学している人がうらやましくなります。)、留学先として暮らすことを考えると、確かに暮らしやすいです。門川氏の研究留学ネットのメーリングリストより、、投稿者の増田先生の許可を得て、転送させていただきました。確かに、バリューセットが900円もする国ではちょっと暮らせません。

私は2000年4月から今年の3月までの3年間,チューリッヒ大学にポスドクとして留学しておりました.ローザンヌはチューリッヒからは鉄道で2時間程度,ジュネーブからなら1時間かからないと思います.スイスは州の独立性が高く,フランス語圏のローザンヌはドイツ語圏のチューリッヒとは異なる部分もかなり多いと思いますので,他の方からのレスも期待したいところです.以下は必ずしも最新の情報ではないことをあらかじめお断りし,参考までに述べます.(一部過去に投稿した物のコピーです)ビザについてはまず受入先のボス達に相談することを一番にお勧めします.私達(4年前)は東京のスイス大使館ではなく(ここでは最低3ヶ月かかると言われた),書類をすべて研究室宛に郵送して現地で手続きを行ってもらい,1ヶ月でビザ取得の確約証(これを元に入国後滞在許可を申請します)を手にしました.これはビザ発行の決定を大使館が行うのではなく受け入れ研究機関のある地区の役所(外事警察)がするからです.従ってビザの更新も同じ役所が受け持ちますので,アメリカのように国外に出る必要はありません.ただしここの部分に州の独自性が出るので,チューリッヒ(チューリッヒ州)の経験は必ずしもローザンヌ(ヴォ−州)のシステムにあてはまるとは限りません.スイスのビザには就労・就学という区別はなく,普通1年間有効で更新可能なB permissionが発行されます.日本人研究者でボスが受け入れを保証してくれていれば,おそらくビザの発行や更新はそれ程大変ではないはずです.スイスの法律では住民は健康保険にかならず加入しなくてはいけないことになっているそうです.私達は日本で長期海外赴任者用の保険に入ってきたので,その証書の英語訳を提出して免除してもらいました.ちなみに費用は25ヶ月で1人15万円程でした.こちらで入るとプランにもよりますがこれよりもかなり高いです.私達がすすめられたのはこの倍以上しました.ただ私達が失敗したのはこちらでは妊娠・出産も保険がカバーするのですが私達の保険は当然カバーせず,妻がチューリッヒで長男を出産した際には,出産に備えてクリニックの入院予約をしようとしたら15000フラン(当時のレートで100万円以上)のデポを要求されました.結局この中から費用が引かれて最終的には半分以上返ってきましたが,自費だと1泊10万円と言われ主治医に頼んで早々に退院させてもらいました.歯科はこちらでも保険でカバーしないことが多くまた高額なので,治療費の安いドイツに通院している人もいるときいたことがあります.スイスは国内産業保護のためか物価も高く我が家はマックも贅沢品でした.為替レートにもよりますが下手をするとバリューセットが900円くらいします.駅のキオスクで飲み物を買ってはいけません.スーパーで100円のコーラが360円もします.
でもなかなか味のある国ですし,周囲はドイツ,フランス,イタリア,オーストリアと様々な文化の国に接していて研究以外でもたくさんの貴重な経験ができると思います.来年でしたらまだ時間もありますし,十分準備をされて有意義な留学生活を送られることを御祈りしております.

今日の紙芝居(クリックすると拡大します。Click a picture to enlarge it.)

1 2 3 4 1.募金をお願いね
2.募金金額のリスト
3.金額に合わせてプレゼントがもらえる
4.ちなみに彼女のお嬢さん


10月14日  クレームの電話 phone call for claim  

 今日は、生体腎移植が二件ですが、それ以外は平穏な日々です。なんと言ってもレジデント君たちが優秀なので、管理人はすることがあまりありません。先月とは大違いです。レジデントの善し悪しによって、こんなに差があるとはね。
 ただ、先月のレジデントが「決まった休みがもらえなかった。」とディレクターに言ったらしく「Upsetしていた。」といわれてしまったので、より、積極的に休みを取らさないといけません。明日は、レジデントに休みを取らせます。全くレジデントの待遇ばかりがいいです。研修義務化が導入されて、日本も同じような状況になっていくのでしょうか。

 さて、今日は一日のヒット数が1,000を超えたようです。いつも読んでいただいている方ありがとうございます。あまりにも、多すぎて、カウンターがダウンしてしまいました。

 さて、予約が取れていなかったeXpedia.comですが、今日のカードの請求を見たらしっかりチャージされています。腹が立ったので、電話をすると、「明日までにホテル側に問い合わせをするとのこと。」もう何度も電話していると怒ります。アメリカでは、こういうことは日常茶飯なので最近はすっかり慣れましたが、最初のうちは電話をするということ自体が大変なので、おっくうです。アメリカに留学して何が一番慣れたかと言ったら、クレームの電話をかけることかもしれません。

 さて、管理人、当面Tungsten T3を日本語化する必要はないのですが、やはり日本語で使いたいところ、これから追い追い日本語化について書いていきますのでこうご期待。

 さて、Tungsten T3日本語化ですが、もちろんJ-OSの作者である山田氏のサイトSimple Palmにも詳しく載っていますが、陣来霧氏のサイト「ぼそっ!」の中の、Tungsten + J-OSの総合掲示板にも多くの情報があります。陣来霧氏はPalm Desktopの日本語化パッチの作者でもあります。

「Medical Palm」を更新しました。


10月13日  着信も有料 Incoming Call must be charged.  

 久しぶりに病院に行くと、「スコッツデールで楽しんできたかい?」と、みんな聞いてきます。皆昔は移植外科のフェローだったので、どんなものか知っているのです。さて、今日も肝移植です。開腹胆摘後の患者さんだったのですが、癒着がひどく6時間もかかりました。今日は術者をさせてもらったのですが、癒着が多い手術は大変です。
 
 さて、今月の管理人の携帯の請求が$100近くになってしまいました。かけないようように気をつけているのに、どうしたことでしょう。今日まで気がつかなかったのですが、アメリカでは、着信にも電話料金がかかるようです。ひどい話しです。最近聖先生は、ポケベルを打つよりも、携帯にかけてくるのですが(彼は病院持ちの携帯)、それが、電話代が上がった理由かもしれません。ルーマニアでは、ポケベルを使うより、携帯電話で連絡を取るのが普通らしいのですが、これではたまりません。
「電話と郵便」を更新しました。


10月12日  リゾートぼけ Post Resort Syndrome  

 今日はダラスへ戻らなければなりません。朝、レンタカーをホテルのフロントにドロップして、チェックアウトをします。インターネット関係の請求は、Earthlinkへの800番アクセス(Scottsdaleにはアクセスポイントが無い)が一回$1というところでした。空港までは再びリムジンで。NYCからの女医さんが同席でした。彼女悪がって、前の席に座ってくれたけれど悪かったかしら?
 ターミナルに着くと、チェックインカウンターは大混雑、自動チェックイン機の前にまで長蛇の列です。やっとこさ、チェックインをした後は、今度はセキュリティーチェックの長蛇の列。テロアラートがあがったせいでしょう。40分並んでもまだたどり着きません、途中搭乗時間になったので、前に行かせてもらって、何とかゲートにたどり着きます。
 ここからダラスまではつつがないフライト。今日は、日本人研究者の会のBBQ会があったのですが、結局早い時間の便がとれなかったので残念ながら、参加できませんでした。
 ともかく明日からまたに日常業務です。これだけ、リゾートぼけすると戻れるでしょうか?少し不安。

ダラス情報板より(メールアドレスの登録もできます.)

【No.16】 タイトル[質問]
10/13〜12/5まで、UTSWMC. Parkland Memorial Hospital. Div. of Oral & Maxillofacial Surgeryにて研修予定です。つきましては、いくつか教えて頂きたいことがあります。お手数をお掛け致しますが、お返事を頂ければ幸甚です。
1.ダラス日本人研究者の会の抄読会に参加させて頂きたいのですが、今後の開催予定日時と場所の詳細を教えて下さい。
2.家族と一緒に来ており、とりあえず学区内の小学校とPre-Schoolに子供(8、4、4歳)を入学させる手続きをしましたが、生徒のほとんどがSpanishで驚きました。ダラス日本人研究者の会の皆さんのご子息は如何されているのでしょうか?どこか、お勧めの学校などございましたら、教えて頂けないでしょうか。現在はUTSWMCのMedical Park Apartmentsに滞在しております。


10月11日  サボテンの丘 Saguaro National Park  

 今日の朝食は、さすがに連日のディナーの気を遣ってか、サラダやヨーグルトのような、比較的ヘルシーなものばかりです。一応最終日も、講義がありますが、内容はケーススタディーで、肝移植と腎移植から一件ずつ。最近はやりの、無線(青歯かな?)リモコンを使った、インタラクティブスタディーです。フェローは、30人くらい出席しているので、インタラクティブにするには人数が多すぎるかとも思われますが、そこはアメリカ人、全然気にせず発言したり茶々を入れるので、心配は無用です。日本だったら数人の小グループを作らないと、うまくはいかないでしょう。
 さて、11時にはシンポジウムは終わりです。パーティーなどと同じように、終わりの言葉などはっきりせずにバラバラと散っていきます。大きなバインダーをもらいましたが、こちらはFedExでおくってくれるようです。

 さて、ほかのみんなはホテルのレジャーに参加するようですが、管理人はレンタカーを借りて、National Parkへと向かいます。ホテルにはHertzがついているので、借りるのは簡単です。Mid Sizeを予約しておいたら、1600マイルしか走っていないPontiac Grand amでした。十分な大きさです。
 日暮れが早いので、さっさとホテルを後にしてI-10を南に向かいます。アリゾナの最高速度は75マイルなので、かなり距離が稼げます。途中、Casa Grandeの町で、Casa Grande RuinsのNational Monumentを訪れることにします。先史時代の大きな住居群蹟ですが、現在工事中で、足場で囲ってあります。その代わり入場料は無料です。
 向かいのSafeWayで、氷を手に入れるためによると、老人向けのFlu Shotをやっていました。アメリカのスーパーではよく健康診断や予防接種などが巡回で回ってくるのを見ることがあります。
 さて、再びI-10を東に向かいます。途中、Inwood forest National Monumentがあるはずですが、ここは、予算が無くてまだ整備されていないようです。
 さて、Tucsonが近づいてくるとEl Pasoの標識が出てきます。El Pasoまで300マイルこのままドライブで帰れそうです。
 今日の目的地のSaguaro National Parkは日本人のイメージするサボテン Saguaroが密生している国立公園です。East と Westの2つに分かれていますが、今回はTucsonのすぐ東側にあるEastを訪れてみました。この周りは新興住宅地になっていますが、建物もメキシコ風でアメリカの風景とは全く異なります。
 入り口のビジターセンターをすぎると、ゲートで$6支払って園内に入ります。中には9マイルの周回道路と、無数のトレッキング路があります。一面に広がる、Saguaroは人の背丈の何倍もあるような大きなもので、まさに我々のイメージする砂漠の風景です。ビジターセンターで、「ここの夕景はとても幻想的だと」言うことを聞かされたので、もう一つのNational Monumentに行く予定だったのですが、ここに残って、夕景色を見ていくことにしました。
 午後5時半になると日が暮れて,空が蒼くなっていきます。蒼く澄み切った空をバックにする、Saguaroは確かにとても幻想的な光景です。管理人としたことが三脚を持ってきていなかったので、ちゃんとした写真を撮ることができませんでした。残念。 ArizonaはNational ParkやMonumentにあふれていて、うらやましい限りです。日が暮れた後は、一路I-10をPhoenixに戻ります。

今日の紙芝居(クリックすると拡大します。Click a picture to enlarge it.)

1 2 3 4 5 1.中庭の朝食
2.我々は中
3.プールを楽しむ人も
4.Casa Grandeは工事中
5.Flu shotをスーパーで
6.ビジターセンターの前から
7.巨大なサボテン
8.サボテンの大地
9.アリゾナの夕焼け
10.実に幻想的です。
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10月10日  藤沢て日本の会社でしょ Is Fujisawa Japanese Company.  

 さて、今日はのんびりと起きて、7時半から朝食です。もちろん、カンファレンス持ちです。立派な朝食がでますが、朝からこんなには食べられません。シアトルや、ウィスコンシンのフェローと話しをします。シンポジウムは8時半から、立派なネームプレートをもらって着席します。
 このスポンサーは藤沢製薬で、背景に藤沢のマークが光っていますが、出席者はアメリカ人ばかりです。 若手の医師に勉強させて、休暇もくれてさりげなく宣伝をするということなのでしょうが、ほとんど薬の宣伝はありません。日本の会社でありながら、利益を享受しているのはアメリカの若手医師というところが歯がゆくもあります。(最も売り上げもアメリカが一番でしょうが。)
 一通り、移植外科のトピックに関してレクチャーがあって、日常業務に追われて勉強する余裕のない身にとってはなかなかおもしろかったです。藤沢製薬からの講演は、いかに新薬を開発するのにはお金がかかるかと言うことで、薬の説明は全くありませんでした。最も、移植を題材にする限りはプログラフの名前が出てくるからいいのかもしれませんが。
 個人的には、小児外科領域の小腸移植の話題はおもしろかったですね。最近は、みんなプレゼンテーションにビデオを入れています。

 精神科の講演では
Oncologistは Someone who hates cancer more than he llikes people.
Transplant Surgeonは Someone who likes people but doesn't know how to show it.
と言っていて、みんなの笑いを買っていました。

今回のHonoreeでもある、ペンシルバニアのDr. Barkerの講演は、さすがに非常に格調高いもので、膵島移植の講演にもかかわらず、移植の歴史について延々と講演して、Laennecの1816年の聴診器の発明が、最初は「危険な器具だ」と評されたと言うところから、新しい技術が受け入れられるのには時間がかかると言うこと、最近の分子生物学主流に危惧を覚え「還元主義者(Molecular Biology)が幅をきかせているが、Clinical Studyも重要だ。」と仰せになっていました。

 今日はお昼には終わって、ランチボックスが配られます。午後はぶらぶらとリゾートの余暇を楽しみます。明日のレンタカーですが飛び込みだと高いので、インターネットで予約を取ります。

 夕方からはレセプション。ホテルの中庭で、シャンパンが振る舞われた後、全員で記念撮影です。この、シンポジウムの記念撮影をとってどうするのかという疑問もありますが、とりあえず、おきまりのようです。
 さて、記念撮影の後は、ディナーです。同じテーブルには、、カップル2組と、独身2人です。アメリカの場合は、だいたいカップルで招待になるので、こういうとき、一人きりにならないので、ありがたいです。
 隣の、独身のフェローはベジタリアンのようで、いろいろと注文がうるさいです。一応、おきまりの料理がでて、ワインが振る舞われます。特に、イベントがあるというのでもなくただのでディナーでした。それぞれのプログラムで、どういうような手術をしているかとか、薬の使い方はどうしているかなどの話しをしながら過ごします。アメリカの料理ですから味はそれなりでしたが、ワインが自由に飲めるというのはうれしいですね。いつもは、車のことを考えないといけないのですが、ここではその必要がありません。
 最後のデザートはチョコレートケーキでした。アメリカ味です。しかし、中に描かれて手いるマークは藤沢製薬のマーク。とっても甘かったです。

今日の紙芝居(クリックすると拡大します。Click a picture to enlarge it.)

1 2 3 4 5 1.壁に浮かぶ藤沢のマーク
2.活躍する?Tungsten T3
3.部屋のバルコニーから
4.弁当箱の中身
5.リゾートホテルだ
6.壁には杉山愛が
7.ディナーメニューにも見慣れたマークが
8.そしてここにも
9.部屋に戻るとなにやら箱が
10.そしてここにも
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10月9日  スコッツデールにて From Scottsdale  

 今日からアリゾナ行きです。午前中にイヌを預けに行きますが、「ジステンパー」を受けていないから受けてきてくれと言います。獣医は「3年に一回でいい」との説明だったのですが、ポリシーだと言われれば仕方がないので、いったん獣医に行って、注射だけ受けに行きます。ちなみに、ジステンパーは$14です。
 さて、午後4時に飛行機ですが、旅行代理店が間違えたFirst Nameで予約をしてあります。旅行代理店と、航空会社に電話をしても「大丈夫だから」との一点張りですが、「IDと名前が違う」と言われてしまえば、それまでなので、早めに1時には家を出発します。ダラス・フォートワース空港のNorth Remote Parkingに車を止めて、ターミナルへ、最近は、地面まで降りてくるバスを使っているので、大きなスーツケースがあっても大丈夫です。
 今日の航空会社はAmerica West。今日の目的地のPhoenixを新興の航空会社で、路線数をどんどん伸ばしています。航空運賃は往復$300ですが、カンファレンス持ちです。こちらも、チェックインは自動チェックイン機でできるのですが、案内が悪いので、荷物だけ預けるのに時間がかなりかかりました。
 最近の国内線の荷物の預かりは50ポンド。それ以上だと有料になります。かろうじて52ポンドだったので、見逃してもらって、ゲートに向かいます。
 ゲートのセキュリテーは相変わらず厳しく、靴まで脱がされたのですが、ここで大きな失敗をしてしまいました。お気に入りのイエローストーンの小型ナイフのキーホルダーをつけたままにしていたので、あえなく没収です。ボーゼンとしている間に、セキュリティーチェックは終了、ゲートで待ちます。
 ダラス・フォートワース空港は無線LANの整備が進んで、かなり広い範囲でHOT Spotが利用できます。また、Infomationでは、モデムも使えるようにモバイル環境はかなり整っています。ちなみに、ATMもポストも至る所にあるので、ご心配なく。
 日本だったら、空港の待合室では、漫画や週刊誌を読んでいる人が多いのですが、アメリカではそのような人はほとんど見かけません。ラップトップを持っている人が多いからか、コンピューターを開いたりそうでなければ、本を読んでいます。アメリカ人は、こういう待合いの時にコンピューターを使っている人が多いのですが、そんなにせっぱ詰まっているのでしょうか。もっともラップトップといっても、大型のものを使っている人が多いのです。
 さて、Phoenixに向かう飛行機は横4列の小さな飛行機です。2時間あまりのフライトなので、国際線ならば、一番最初に出てくるようなスナックしか出てきません。飲み物を、カンをつけてくれませんが、いつも始末に困るので、その方がありがたいです。
 後ろの座席には、男2人が座っていましたが、初めて同じ乗り合わせたばかりなのに、旧知の仲のように搭乗中ずっと話していました。小さな飛行機なので話し声が機内中に響いています、アメリカ人は知らない同士でも本当に前から知っていたかのようになれなれしく話しをするものですね。
 America Westは定刻どおり、4時半にはPhoenixに到着します。アリゾナには夏時間がないので、2時間遅れです。テキサスとは違って、赤茶けた町並みが広がっています。道路は相当渋滞しているようです。America Westはダラスではあまり見かけませんが、ここではほとんどのゲートを占めています。
 飛行機が小さいもので、一度、下まで降りてからブリッジに階段で上がります。空港のターミナルは新しそうですが、なぜか雰囲気が外国に来たようです。荷物のターンテーブルに行くと「Dr. Takehisa Ueno」の出迎えの張り紙を持った、おじさんがたっています。こうやって出迎えてもらうことは初めてですね。
 彼に連れられて、リンカーンのリムジンの後席へ。こうやって、いちいちフェローを迎えに来ているのでしょうか。リムジンは飛行機から見たととおり、渋滞に捕まりながらホテルへ向かいます。Phoenixの町はお店などの色合いもダラスとは違うようで、砂漠の雰囲気を醸し出しています。
 今日から宿泊するFairmont Scottsdale Princessへは1時間ほどたって到着しました。なかなか立派なリゾートホテルです。雰囲気は、バリ島に行った時のリッツカールトンにそっくりです。こんなところで、ビジネスと言っても怪しいものです。さて、最初に案内された部屋はトイレのセットアップがされていないので、部屋を変えてもらってすっかり6時を回っていました。6時からは外のレストランでディナーが予定されていて、主催者から部屋に電話ももらいましたが、到着したばっかりなのでキャンセルします。
 ただ、いつもは車なのでこういうときに簡単に何か軽いものを買いに出かけられるのですが、今日はそうも行きません。車がないと何となく不安です。
 ホテル内のカフェに向かいますが、ブルーにライトアップされたプールに面していて、こういうところもバリ島のリゾートにそっくりです。さて、ここのカフェでBentoというものを頼んだのですがこれには失敗しました、アワ飯のようなものや、 にんじんのすり下ろしたようなものが入っていてとても食べられたものではありません。アメリカに来てから頼んだものの中では、最も最悪なものでした。
 さて、結局Scottsdaleがいくらダラスから近いと言ってもほとんど移動だけで終わってしまいました。カンファレンスは明日からになります。
 ちなみに、ここのホテルの通信環境は、全館LANにつながっていて、これは一日$12。ダイアルアップは一回$2.75です。いいホテルほど、通信にコストがかかります。
 そういえば、土曜日の夜は主催者の用意している馬ツアーというのもいいですが、せっかくここまで来ているので、車を借りてNational Parkに行くというのもいい案です。ちょっと地図を見て行き先を考えてみましょう。

今日の紙芝居(クリックすると拡大します。Click a picture to enlarge it.)

1 2 3 4 5 1. Information Centerモデムが使えます。
2. HotSpot
3. 大きな荷物は無理矢理預けさせられます。
4. 安眠枕 5. マスクこんなのをつけていたら不気味ですね。
6. 機内ででるのはこの程度
7. 与那国島ではないのだから
8. 大渋滞 運転手だと思っていたら、主催者でした。
9. 世にもまずいお弁当
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10月8日  日本人は手先が器用だから The Japanese has good hands?  .  

 朝と昼と、Prof. Neuhausの講演があります。Grand Roundといって週に一回の外科全体のRoundの一部で、朝食も振る舞われます。国際肝移植学会の会長も務めたこともあり、ヨーロッパでも有数の移植センターの教授なので、かなりの人数が聴講に来ていました。さて、講演の中では、肝移植と肝胆膵外科がについての話しがあるのですが、その中で、しきりに「名古屋の二村先生というのが世界でも一番肝臓の手術がうまいと思う、日本人は手先が器用だから、我々にはあんな器用な手術ができない。」としきりに、彼のことをほめます。海外の公演で、外国人から日本人のことがほめられるのは別に自分のことをほめられているわけではないのに小恥ずかしいものです。
 いつも思いますが、講演などで論文が引用されるときに、日本人の論文はよく目につきます。日本人は英語圏でなくてもいい論文を一生懸命出していますし、海外で日本人の論文を見るとやっぱりうれしいものです。

 さて、昼食は、うちのボスとProf. Neuhausの隣です。どうも、同僚の聖先生のプロモーションが目的です。彼は、ルーマニア出身ですが、経済的な問題から今の状態でルーマニアで移植をすることはかなり難しいです。かれは、西欧で職を得たいと思っているので、ちょうどいい機会です。こう見るとヨーロッパとアメリカはほんとに近いものです。その点、日本では経済的にも十分な力があるのにもかかわらず、脳死移植が進まないのが本当に残念なことです。

 さて、10月に入ってから随分と、勧誘の電話が減りました(というか無くなりました。)DoNotCallサービスが功を奏しているようです。違憲判決が出ているのでどうなるかわかりませんが、是非とも続けてもらいたいものです。Spamメールに関しても、先日導入したPOPFileはかなり有効に選別しています。確認してから消去する手間はありますが、メールを開けたとたんに100通ものSpamの中から、必要なものを探すよりは格段に楽になりました。

 さて、英語版Palmの日本語化ソフト J-OSが早速Tungsten T3に対応しました。すごい早さです。これで、安心してTungsten T3を買いに走ってください。

   Simple-Palm (http://simple-palm.com/)


10月7日  母が明日帰るので My mam will go home tomorrow.  

 明日、ドイツのベルリンからProf. Neuhausが講演に来るため、夜は、恒例のAbaccusでの夕食会です。うちのボスはこのちょっと怪しい日本食レストランがお気に入りのようです。
 レジデントも誘ったのですが、予定が入っているとのことで、お断りされてしまいました。一人は「明日母が帰るから。」とお断りです。日本だったら、「ちょっとマザコンぽい」と後々医局でさんざん陰口をたたかれるかもしれませんが、ここでは、これは正当な?断る理由となります。
 いつも驚くのですが、誰もが箸を使って日本食をきちんと食べられることです。特に、西海岸から来ている先生たちは「ダラスのすしはだめだ。」とまで、おしゃっちゃいます。子供の時に、箸の特訓をされたといわれたら、今や、箸に日本食はスタンダードなのかなと思わせます。
 最初は、ここのレストランお得意のすしタワー。後の管理人のチョイスはCalamariのアペタイザーと、無難なところでステーキです。
 お食事会の後は、また病院へ。5人も入院が来るとはまったくです。


10月6日  ぬれぎぬ It's not my fault.  

 今日は女の子の再手術です。薬指にしていたビーズのリング、看護婦さんが壁のチャットにはっておいてくれました。さて、今日から遅ればせながらWVのレジデントが来る日です。朝8時にICUで待ちあわせをしていたのに:、全くくる気配がありません。直前になって「一ヶ月延ばしに。」とかいうことになったらまたブルーです。
 回診時に。「上野先生どうしてCancidas(抗真菌薬)を中止にしたんですか?」と、臨床薬剤師に責められます。「そんなはずはないんだけど。」「でも、先生の筆跡でオーダーがでていますよ。」「???」
 カルテを見てみると、「D/C Cordis(スワンガンツのイントロデューサー)」
 それはぬれぎぬだ。ところで、英語でぬれぎぬという言葉はないのでしょうか。
 さて、夕方にはくだんの研修医から電話が入りました。道に迷っていたようです。聖先生「彼には今夜からドナーに行かせようか。」「そんな道に迷うようなやつは初日からだめだよ。」とりあえず、明日からくるので安心しました。

 さて、管理人あさってからアリゾナです。どうもTungsten T3はバッテリーの持ちが悪いようなので、週末ようにUSBチャージャーを買ってきました。Palmの純正のクレドールは重いので、持ち運ぶには不向きです。Fry'sに行くと、ZIP-LINQ(http://www.ziplinq.com/) というところから、リール式のケーブルがでていました。($13)純正のものよりも、小さくてやすいです。
 HTMLのリーダーとしてはPalmOpenSouce (http://www.palmopensource.com/)で見つけた、Plucker (http://www.plkr.org/)というソフトをインストールしました。調子はいいようなので、またご報告します。


米国テキサス州 Irving 情報
http://www.geocities.co.jp/SweetHome-Green/3476/

 今年の9月にできたばかりの、ダラス郊外、Irvingの生活情報のサイトです。ダラスといっても日本人はIrvingにすんでいる方が多いでしょうから、このサイトはとても役に立つことでしょう。今後の充実を期待しています。

「リンク」を更新しました。

今日の紙芝居(クリックすると拡大します。Click a picture to enlarge it.)

1 2 3 4 5 1. ビーズのリング
2-5 USBチャージャーで充電をしているTungsten T3



10月5日  いつもながら As usual  

 今日は比較的静かな日曜日です。こういうときに論文と学会の準備をすまさなければいけないのですが、Tungsten T3へのデータの移動に手がかかります。
 AddressやMemoはFolderから移動して、日本語の分を消去します。Clieでは標準でついてきたHTML Readerがついてこないので、フリーのPDF作成ソフトpdf995を利用してPDFを作成し、Adobe Acrobat Reader for Palmで読もうかと思ったのですが、変換をしてくれません。ちゃんと純正のAcrobatでないと読んでくれないのでしょうか?HTMLの移動が面倒です。
 さて、元々のCLIE SJ33はソニーに電話をすると、お姉さんが対応してくれます。最初からわかっていますが、郵送して、修理ということになりました。送料だけで結構かかってしまうので日本で購入したときにはこれが困りものです。

 さて、皆さんもSpamメールにはお困りのことだと思いますが。管理人のところにも一日200通あまりのSpamメールが届くので、必要なメールをより分けるのが大変だったのです。POPFileという、メール振り分けソフトを導入したところ、かなり的確にSpamメールをはじいてくれます。これはおすすめできますね。最近のSpamメールは、薬の宣伝が主流ですね。


10月4日  おもちゃがやってきた New Toy  

 昨日の晩から、再移植が立て続けに2件です。WVからレジデントが来るはずだったのですが、テキサス州の免許が降りていないために、まだ来ていません。おかげで相変わらず忙しいです。
 夜中には、「患者さんのSat O2が60%」ですと、ICUから呼び出されて「後ろでは、Sat O2モニターの音が鳴り響いています。」この、アラームの音は、ドラマでもよく出てきますが、心臓に悪いですね。おかげで、髪の毛は全部爆発したままの出勤です。
 さて、昨日はとうとうTungsten T3がやってきました。これは、久しぶりにどきどきするほどすばらしい、Palmですね。これに比べると、最近のClieは本道をはずれているというか、子供だましのようです。アメリカにいる分には英語版でも困りませんが、これを日本語化して日本で売ったらすごく売れるでしょうね。事実上、Palmが日本から撤退してしまったのが残念です。
 早速、Fry'sにいって、アルミケースと、プロテクターを買ってきます。このPalmとは長くつきあいたいので、少し大切にしましょう。純正のアルミケースは意外と大きくてぺこぺこです。プロテクターは、13枚も入っていますが、どうやって使えということなのでしょうか。
 まあ、いずれにせよ、HanDBaseとePocratesが使えないと仕事にならないですし、DEA番号なども全部Memoに入れておいたので、処方箋もかけませんでした。ProtocolもWordですし、On Call ListもExcel担っています。Document To GoもVer 6.0が入っていますので、すぐにHotSyncできます。。
 右脳先生ももう手に入れられたようなので、詳しい報告は右脳先生を待ちましょう。


今日の紙芝居(クリックすると拡大します。Click a picture to enlarge it.)

1 2 3 4 5 1.FedExでやってきた
2.あけたら、逆さまだ。
3.これがT|T3の箱、立方体
4.本体とふた
5.大きなクレドール
6.純正アルミケース
7.13枚も入っているプロテクター
8.多国語対応
9.とりあえず必要なぶんインストール
10.感激の横長画面
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ダラス情報板より(メールアドレスの登録もできます.)

【No.15】 タイトル[UTSWについて]
はじめまして、
現在大阪に住んでいますが、来年からポスドクとしてスイスのバーゼルかダラスに研究留学する予定にしています。どっちに行くか迷っているので、判断材料を入手すべくインターネット検索し偶然こちらのサイトを見つけました。すごく参考になります。正直このサイトを見つけたということだけで、ダラスに行こうと気持ちが傾いています(笑)。
UTSouthwestern Medical Center に研究室はあります。先ほど同僚となる可能性のあるそこのポスドクにラボの雰囲気などを聞くメールを出しました。ラボには日本人はいません。UTSW関係者の方もこのサイトをのぞいていらっしゃるようなので、出来ましたらご助言頂けないでしょうか。
UTSWのイイとこ・ワルイとこ
ちなみに私は一月前までUTSWの名前も知らず、今までテキサスには足を踏み入れたこともありません。
どんな情報でもよいです。よろしくお願い致します。



10月3日  優秀な研修医 Full Vessel  

 さて、今月は優秀な研修医を手に入れました。仕事の飲み込みは早くて、頭も切れます。ただ優秀な研修医を持った難点は、管理人より知識があることですね。今日の回診時は、アテンディングから、患者管理についてこてんぱんにやられたのですが、下手をすると、研修医の方が管理人より知識があったりします。これは、また教科書を読まないと大変だ。
 さて、ICUの看護婦さんたちは、最近管理人に「汚い言葉」を教えるのが好きです。○○○○ Carlとか、○○○○○ Sanchezとか、どうしてそんな言葉を知っているんだというようなことを、教えてくれます。一人の看護師さんは「Buckakeて日本語から来ているんだろ、しっているかい。」などと聞いてくるけれど、彼は日本映画のファンなのでしょうか?



10月2日   日本旅行 Traveling in Japan  

 昨日の夜はちょこちょこと入院をとっていたら5時には「すぐに子供病院に来てくれ。」との電話、緊急手術で子供病院に行きます。移植外科では、子供の手術は少し離れた、病院で行うのでいざというときに行くのが少々大変です。それでも、管理人としては、子供の手術はもっとやりたいですね。
 さて、戻ってくるとICUの看護婦さんがへの観光旅行から帰ってきました。東京、京都と回ってきて物価が高いことをのぞけば、楽しめたようです。アメリカから行った人は、みんな公共機関の発達には感心していますね。雨にたたられたようですが、傘立てにはとても感銘を受けたようです。

 さて、Tungsten T3はFedExですでに発送されたようです。明日には到着予定なので楽しみです。ただ、まだケースやなどがPalmOneのサイトでしか手に入らないので、どうにかしなければいけません。
 医療系Palmの元祖、Palm界で一、二を争う頭を誇る右脳先生(http://unoubeya.main.jp/)はサイトをCGI化されたようで、ますます生活がリアルタイムで伝わってきます。日記にコメントが書き込めるというのもいいですね。でも、管理人は「ナウでヤングなレンタルサーバー」ロリポップをどんな人が使うのかと思っていましたが、ユーザーの80%が女の子の中で男の子向けのメールアドレスをとるとは、さすが右脳先生ですね。


 さて、夏クールのドラマもやっと最終回を迎えました。「14ヶ月」はちまたの評判ではそれほどではなかったですが、最初の予想以上におもしろかったです。管理人は、こういうSFチックなドラマは結構好きなのです。

今日の紙芝居(クリックすると拡大します。Click a picture to enlarge it.)

1 2 3 4 5 彼女の写真から
1.ICUにて日本の写真を説明する。
2.くじは大吉でした。
3.台所用品
4.箱根の美術館
5.傘立てに感動していました。
6.浅草と築地の市場
7.フィリピンの駅と同じ?
8.どこの庭でしょう
9.Japanese Saki
10.これが日本の秋桜
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10月1日   建前と本音 Idial and Fact  

 管理人も今日でまた一つ年を重ねてしまいました。東京にいたときはいつも都民の日でお休みだったのですが、今日は当直です。今は、病院に呼ばれて今日もたぶん泊まりです。

  TungstenT3ですが、昨日Sparco.comに注文したものは、OrderがCompleteというようにStatusが変わっていました。意外と早いです。この分だと来週の頭にはTungsten T3を手に入れられそうです。今回は一部でかなり盛り上がっているようなので、早く報告できたらと思います。
 ところが、夕方Fry'sに見に行ったら、すでに売っているではないですか。こんなことなら、通信販売でなくて待っていればよかったかな。ところが、大きさがT2より少し大きいのです。これでは、従来のケースには入りません。危ないところで、Amazonにオーダーしてあったケースは取り消します。


1 2 3 4 5 1. お目当てのTungsten T3
2. Tungsten E 結構かっこいい
3. Tungsten T2 同じ値段?
4. バーチャルグラフティー
5. TG50とならんで

 今月は自動車のState Inspectionの日なので、昼に抜け出して、Kwik Karへ。先日まで、Engeen Service Soonのフォードお得意の怪しげなランプが点灯していたのですが、消えてしまったので、ふつうにオイルチェンジと車検です。
 State Inspection 基本的に排ガス検査だけみたいなものなので、オイル交換込みでも20分程度で終わります。値段は$40弱でした。ここは早さが売りなので少し高いですが、この早さはありがたいです。ちなみに、エアーフィルター交換や、ミッションオイル、燃料フィルター交換も勧められました。エアーフィルター以外は交換する必要がなかったので、ほかはお断りです。




 明日のM&Mのプレゼンテーションの準備をしなければいけないのです。それでも非常に「本音と建前」の国のように感じます(どこかの国みたいですが)。「本音と建前というよりか」「手順と実際」といったところでしょうか。
 こちらはプレゼンテーションを作る側ですが、ほんとは隠してしまいたい症例も多いのです。でも、わざと、発表症例の終わりの方に持って行って「時間切れでして。」ということをねらいたいですね。M&M中はもちろん科学的に反省しようということで意見を交わしますが。(フェローの側は責められますが)
  ただアメリカ人は非常にいいわけがうまいですし、人に責任を転嫁するのが得意ですから、日本的にとりあえず「自分に責任があります。」といってしまうとどんなことになるか怖いです。このいいわけと、人に責任を押しつけるという点においてはどれほど悔しい思いをしたかわかりません。なんといっても向こうの10分の一もまくし立てられてないので、反撃のしようがないのです。
 もっとも、最近は少しは反撃するようになってきたので「上野先生も Fight backするようになったな。」と看護婦さんには言われるようになってきました。 まちろん、陰ではいろいろいいますし、看護婦さんのうわさ話なんかすごいですから、深夜勤のナースステーションで看護婦さんと話しをしていると、よく医師の悪口が出てきますが「自分もいないところではこういう風にいわれているのかな。」と思うと、とても怖くなったりします。なんといっても女性社会ですから、病院で働く上では、医師の評価よりも看護婦の評価の用が怖いです。

 M&Mの精神はすばらしいですが、やはり本音は違うようです。それでは、明日のM&Mの準備の続きをしなければ。


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