その6 スモーキーマウンテン国立公園編(Great Smoky Mountains N.P.)2918マイルの旅
1日目(3/31) メンフィス編
ダラス(Dallas, TX)→ メンフィス(Memphis, TN)→ ナッシュビル(Nashville,
TN)
2日目(4/1) マンモスケイブ国立公園編
ナッシュビル(Nashville, TN)→ マンモスケイブ(Mammoth Cave NP)→ Cookeville,
TN
3日目(4/2) スモーキーマウンテン国立公園編
Cookeville, TN→ スモーキーマウンテン(Great Smoky M NP)→ Gatlinburg,
TN
4日目(4/3) スモーキーマウンテン国立公園編
Gatlinburg, TN→ スモーキーマウンテン(Great Smoky M NP)→ Gatlinburg,
TN
5日目(4/4) ワイルドターキー蒸溜所編
Gatlinburg, TN→ Wild Turkey Distillery(Lexington, KY)→ Louisville, KY
6日目(4/5) メーカーズマーク蒸溜所編
Louisville, TN→ Maker's Mark Distillery(Loretto, KY)→ メンフィス(Memphis,
TN)
7日目(4/6) エルベスプレスリー編
メンフィス(Memphis, TN)→ ダラス(Dallas, TX)
1日目(3/31) メンフィス編
ダラス(Dallas, TX)→ メンフィス(Memphis, TN)→ ナッシュビル(Nashville,
TN)
結局昨日は出発できなかったので、今日は朝5時に出発します。最初の目的地のマンモスケイブ国立公園のツアーを火曜日の朝にとってあるので、今日中にナッシュビルまで1000kmほど走らないといけません。ダラスは今日もいい天気です。日中の気温は20度以上にまで上がり昼間はすっかり初夏の陽気ですが、朝5時はさすがに暗いです。でも、夜明けのフリーウエイと、滑走路が好きなもののひとつなので良しとしましょうか。
I-30を東に向かっていくと8時にはアーカンソーに入り、午後1時にはエルベスプレスリーの生地であるメンフィスへ到着しました。病棟の看護婦さんに、テネシーに行くといったら「メンフィスにはエルベスプリスリーの記念館があるわね。」というくらいアメリカ人にとっては有名な、エルベスプレスリーの記念館があります。
アーカンソーからはミシシッピー川を渡ってすぐがメンフィスの町です。ダラスとは違って、ちょっと古い雰囲気の南部の町です。町に入ってすぐリッパな案内所があります。ここの案内所はリッパですが、ガイドブックと最新の地図は請求しないとくれません。
アメリカ人にとってふるさとの川であるミシシッピー川は黒い流れをゆっくりとたたえています。水はきれいでなくとも、町が水に面しているというのはいいですね。水のないダラスからはうらやましいです。川の土手には整備された公園と、これまた新興のアパート群が立っていました。
公園では、黒人が工事のために働いていたのですが、こういう仕事はテキサスでは、ヒスパニック系の仕事です。やはりテキサスだけ違う国なのでしょうか。
プレスリーの生誕地であるグレースランドは、ダウンタウンから来るまで10分くらいのところにあります。こちらには、マンションと車、自家用機の博物館があります。生誕地を見るというよりは、テーマパークのようになっており、観光バスもたくさん停まっています。ちなみに、専用駐車場は2ドルですが、すぐとなりのお土産矢の駐車場は無料です。
このときは2時半だったのですが、マンションツアーの時間を聞いたら1時間半はかかるとの事、そんなにかかっては遅くなってしまうので、ここはあきらめてナッシュビルを目指すことにします。
ナッシュビル到着は午後6時半。東に走ってきたので日暮れがすこし早いです。今日は郊外のComfort
Innに停まることにします。($39)今晩の宿はConfort Innにしては狭くて部屋が悪いかもしれません。Dial
upは24Kbsでした。
本日の走行距離 703マイル(1028km)
2日目(4/1) マンモスケイブ国立公園編
ナッシュビル(Nashville, TN)→ マンモスケイブ(Mammoth Cave NP)→ Cookeville, TN
今日も雲ひとつないいい天気です。朝7時にモーテルを出発します。ここのモーテルはExtended
Breakfastが付いているとの話でしたが、シリアルとペストリーが付いているとのことのようです。出発して20分ほどですぐにケンタッキーとの州境です。まだ朝が早いため、観光案内所は開いていません。
マンモスケイブの国立公園はI-65のCave Cityから20分くらい入ったところで、すぐにVisitor Centerに到着します。Cave cityはモーテルだけの町です。アメリカに良くある見にゴルフなどのアトラクションパークはいくつかありますが、季節外れだからかかなり寂れた感じです。
ここのメインはもちろん洞窟ですが、すべての洞窟はツアーでないとは入れないので、チケットを買う必要があります。今日は平日のため、どのツアーも空きがありましたが事前に予約をしておいた方がいいでしょう。予約はインターネットからオンラインで出来ます。事前予約も受付でチケットを受け取ります。
洞窟は大別すると、西半分の人工的な洞窟の開拓史を見学するHistric Tourを代表する人文系のツアーと、Frozen
Niagara Tourを代表とする東半分の自然系のツアーに分かれています。私が選んだのはGrand
Avenue Tourで洞窟の東半分を歩く長いツアーです。4時間半で7Kmの距離を歩きます。健脚向きとの表示が案内には出ていますが、子どもの参加者もたくさんいます。ただ、このツアーは英語のみで、日本語のツアーもガイドのテープもないのが玉に瑕です。あまり外国人は来ないのでしょうか?世界遺産なんですけどね。
このツアーは一日一回で、11時に案内所前の緑のバスに乗って洞窟の入り口に向かいます。ちょうど、オハイオの高校生の団体(修学旅行?)と一緒になってしまって、一般の観光客は結構迷惑げです。扉を開けて洞窟を入っていくと一直線の長い階段が続きます。そこを、120人がぞろぞろと歩いていくので、上の人がこけたら、みんななだれのように落ちていきそうです。
ちょっとしたホールがあると、洞窟の形成過程についてレンジャーから解説があります。こういうときにアメリカ人は本当によく質問をします。ただ、高校生達の関心は蝙蝠と、コオロギであまり地学には関心が内容です。
国立公園でも洞窟系はビデオや写真を撮ることが出来ないので、これだけは言ってみないとわかりません。ここのツアーは1898年からあって、このテーブルでそのときに食事をしたんだという説明をレンジャーがします。その話がいつのまにかにこの先でランチを配っているという話になっているのが、国立公園といえども商売の上手なところです。
12時には洞窟内の小ホールでランチの時間です。ランチボックスが$5.90で販売されています。すごいのは、コーラやスープが時間節約のためにすでに組んであって、コップが並んでいます。ここのホールにはトイレも完備されています。ランチボックスはリサイクルをするということで折りたたんで返却することになっています。
このコースは特に見所の表示や解説版があるわけでもなくてひたすら歩いていきます。
この国立公園は1920年に最後の所有者のインディアンが亡くなってからから国庫になったもので、結局は取り上げた土地なんですね。そういう話を120人がぞろぞろと歩いてまた、一斉にベンチで休みを取ってレンジャーの話を聞きます。小学校のときの高尾山の遠足のようです。
鍾乳洞らしいところは最後のナイアガラの滝だけでした。長い4時間のツアーです。こういうところに来ると外付けのフラッシュのつけられるカメラがほしいですね。洞窟内では写真はほとんど取れませんでした。
このマンモスケイブは地上のトレールも豊富でハイキングやキャンプも楽しめます。途中の車道には2台しか車の乗れないフェリーがあって、それで川を渡るのも変わった体験です。
マンモスケイブの周りには他にも洞窟がたくさんあるのですが、週末の天気が悪そうなので、今日は予定を変更して、スモーキーマウンテンに向かうことにしました。ナッシュビルまで戻り、途中のCookeyvilleという町で宿泊です。今日はHoliday
Innに停まります。ここの受付のお兄さん何を間違えたか、値段を間違えて、今晩は一泊$39です。すこし儲けました。
本日の走行距離 336マイル(537km)
昨日に引き続いて抜けるような青空です。7時半にモーテルを出発して、マックでソーセージエッグマーフィンを仕入れた後、再びI-40を東に向かいます。、とちゅう、I-140乗り換えスモーキーマウンテンを目指していたのですが、途中で道が無くなり、ローカルに道をジグザグ走った後、スモーキーマウンテンの西側の入り口のTownsendの町に到着しました。ここは、それほど大きな町ではなくてモーテルがあるだけです。広々とした山のふもとにモーテルが広がり、のどかに宿泊するにはいいかもしれません。
この町を過ぎると、すぐにスモーキーマウンテンに入ります。この国立公園は無料なので特にゲートのようなものはありません。Little
River渓谷沿いの道路を東に走ります。丁度ここは新緑の季節で、萌え木が太陽の光に照らされると、まるで山桜のように白く輝いています。この国立公園は来訪者数トップクラスの国立公園なのでシーズンはずれの今くらいでないと、混雑で大変なことでしょう。
昼前には中央エントランスのSugarlands案内所に到着します。ここで地図を手に入れます。まず最初にGatlinburgの町に下りて、今日のモーテルを決めます。この町は、軽井沢のようにいろいろなお店があります。だいたいアメリカの国立公園のふもとの町は、そこだけで楽しめるようなアミューズメントパークになっていることが多いです。さて、いつものごとくグリーンブックで「Gatlinburg
lodge」という名前にひかれて、一泊45ドルのモーテルにします。ただこのクーポンを使うといつも一番眺めの悪い部屋になるのが問題なのですが、部屋の中身は一応ホテル並みの部屋になっています。このモーテルの売りは朝食なのですが、朝7時から8ドルもする朝食を誰が食べるのでしょうか。
さて、スモーキーマウンテンの言う名前と裏腹に今日は雲ひとつ無い快晴なので、真っ先に、一番高いところである。Clingman
Dormへ向かいます。標高2024mでスモーキーマウンテンの頂上です。ここへの道は昨日開通したばっかりで、道路わきにはまだ雪が残っています。駐車場に車を置いてから、そこから頂上目指して歩きます。800mほどの距離ですが、結構のぼりがきつくて、子ども連れなどは子どもが歩くのがいやになってしまっています。母親が「そこを曲がったら頂上だよ。」と言っているのですが、実際はね。
頂上をつくとそこにはラセン型の展望台があります。日本人だったら自然を大事にしたいところなのですがこんなところにも人工物を置くあたりがアメリカ人です。展望台のふもとにはアパラチアントレイルの小さな標識が立っています。そうここは昔地理のときに習ったアパラチアン山脈の一角ですね。
さて、ここでの眺めを堪能した後、動物が出ると聞いているCades Coveを目指します。動物を見るには夕方がいいので、4時過ぎになって到着します。
Cades Coveは国立公園内の広々とした草原の盆地で、牧場があって、馬が走っています。ここは、昔の農村跡で、古の農家の廃屋が点在しています。一方通行の道をゆっくりと進みます。途中、野生の鹿を幾度と見ますが、鹿以上の動物はお目にかかりません。ここもシーズン中は大変な混雑になるようで、それをどう解決したらいいかのプロジェクトが進んでいました。
どこでもそうですが、本当に男二人の旅行者が多いです。日本だったら女の子同士というのが一般的ですがこちらでは女の子同士はあまり見ません。この時期は、老夫婦と男同士です。
さて、Rich Mountain Roadを抜けて、また元に戻ります。途中、Pigeon Forgeという町によってクローガーで明日のバーベキューの材料を手に入れます。この町は遊園地もあるような大きな町で、車ならばこの町のほうが便利かもしれません。今日も夕飯にサブウエイのローストビーフサンドを買ってモーテルに戻ります。
本日の走行距離 273マイル(437km)
4日目(4/3) スモーキーマウンテン国立公園編
Gatlinburg, TN→ スモーキーマウンテン(Great Smoky M NP)→ Gatlinburg,
TN
今日はここにステイなのですこしゆっくりです。8時に出発するときにフロンドに宿泊の延長を頼んだら「マネージャーがいないからわからない。」といわれ、とりあえず出かけることにします。ここの売りの朝食ビュッフェはさすがに人は入っていませんでした。
最初はモーテルから来るまで10分ほどのRoaring Forkへ向かいます。ここは一周車で30分ほどの一方通行の周回道路があって、歴史的な建造物(廃屋?)を見ることが出来ます。ここも、100年ほど前の家が何件か建っていますが、日本人の目から見ると「んー」というところです。
いったんモーテルに戻って延長の手続きをした後(すいているので問題は無いです。)銀行で、この前発表のときにもらったチェックを現金にして、東側サイドの、Big
Creekを訪れます。ここは、キャンプ場と遊歩道があるだけで、訪れる人も少ないです。近くの川では、ボートくだりをする学生も見られました。ここからは、I-40まですぐなので、高速に乗って南下し、州境にあるノースカロライナの案内所で地図とガイドブックをもらいます。この州はライト兄弟が初フライトをした州ですが今年は100周年ということで各地でイベントをやっているようです。
I-40から74号線で西へ向かい、南サイドのDeep Creekへ到着します。ここで、1時になってしまったので、ビール片手にバーベキューをすることにします。いつものごとくRib
eyeステーキとソーセージ。野菜は、たまねぎと、マッシュルームとにんにくです。ちなみにアメリカでおいしい料理は、RibeyeのBBQをわさび醤油で食べるのが一番だと思います。
お昼を食べた後は、酔い覚ましに近くのトレールを散歩です。ここからはJuney
Whank Fallsをはじめ3つの滝を訪れることが出来ますがどの滝も日本人の感覚からしたらたいしたことは無いです。また、途中「Tube」というお店をたくさん見かけ、なぜこんなところにタイヤ屋がと思っていましたが、ここでは夏の間タイヤに乗って川くだりというアトラクションがあるようです。
麓のBryson という町に下りると停車場がありました。このスモーキーマウンテンの南側にはスモーキーマウンテン鉄道というものがあって、保存してある汽車を1日に一回ほど走らせている保存鉄道会社があります。そちらも楽しそうですね。
いったん東に戻るとチェロキーインディアンの居留地が在って、博物館などが中心街にあります。こちらも興味がある方はどうぞ。
441号線でGatlinburgへ戻る途中、Mingus Millへ寄ります。こちらも古い水車小屋なのですが、1820年当時、すでに鋳鉄製の垂直軸のタービンを使っていたのだそうです。案内のおじいさんと「日本ではどんな水車を使っているのだ。」と聞かれて水車談義をおじいさんと繰り広げました。
さて、441号線で北側まで戻り、最後にLaurel Fallsを見に行きます。こちらは往復4キロメートルほどですがすでに日が暮れかかっています。たいしたことは無いに違いないと思いつつ、見に行ってしまいます。
この滝を後にして、バイパス路を通ってPigeon Forgeへこのバイパスの途中からのGetlinburgの夜景はなかなかです。町中にあるSpace
Neddleよりは、高いところにありそうです。今日の夕食はバーガーキングです。最近効果が無かったからかバーガーキングはホッパーの$1メニューを辞めてしまったので残念です。
ちなみに今泊まっているホテルの通信事情は市内通話使用量は一日80セントで、ダイアルアップの速度は26kbpsです。明日はケンタッキーのワイルドターキーの工場を訪れます。
本日の走行距離 198マイル(316km)
5日目(4/4) ワイルドターキー蒸溜所編
Gatlinburg, TN→ Wild Turkey Distillery(Lexington, KY)→ Louisville, KY
天気予報の通り今日の空は曇り空、早々に宿を後にして7時半に出発することにします。ところが、宿の精算の段でトラブルが。昨日インターネットに接続した料金が市内通話なのにもかかわらず、長距離として請求されているのです。その合計金額たるや50ドル。高校生のバイトのような受付嬢に文句を言えども、「マネージャーが8時に来るのでそれまではわからない。」との一点張り。埒が明かないのでガソリンを入れたり一回りをして、8時過ぎに戻ってくると、当のマネージャー「機械の調子が悪かったから。」と謝りもせずに、すぐに返金してくれました。ところが計算をすると案の定計算が間違っています。まったくこのあたりはアメリカ的です。また、夜勤のミスだからと謝りもしないところも実にアメリカ的で、着た当初はすごくストレスに感じましたが、今ではすっかりなれました。
このように国立公園の旅をしている場合は、天気に合わせて行き先を変えるので、最初に予定を立てるのは難しいですね。またAAAのオフィスで経路図やガイドブックをくれるようですが、平日の昼間しかあいていないので働いていると行きにくいです。
さて、インターステートまで戻りI-75を一路北へ向かいます。すぐにケンタッキーとの州境に入りますが、ここの観光案内所はテネシーほど充実していません。地図も品切れです。途中時間が心配になって、ワイルドターキーの工場に予約がいるかと電話したところ、要らないという返事だったので、そのまま走ります。
途中Corbinという町の近くにケンタッキーのカーネルおじさんの生まれ故郷が在って、そこには、「カーネルサンダースカフェ」という、ケンタッキーフライドチキンのお店がありました。ここがケンタッキーフライドチキンの誕生のお店です。。ただ、お店ある町は本当に田舎の町です。
お昼はまたマックなのですが、どうもこの一月からマックのビックンテイスティーやバーガーキングのホッパーは一ドルメニューからはずされたようです。ここにも業績悪化の波が来ています。ただこのあたりのファーストフードでは働いている人たちは白人ばかりで、黒人もメキシコ人もほとんど見ないです。
さて、わかりにくいレキシントンの町を抜けて60号線を西に走ります。この道はベルサイユ街道とも言いますが、いわゆるブルーグラスのケンタッキーの田舎道をのんびりと。ベルサイユの町を抜けて62号を谷沿いに下りていくと、突然ワイルドターキーの看板と工場が谷の向うに見えてきます。
どうしてワイルドターキーかというと、私の好きなバーボンでもありますが、それは輸入酒が高かったころ家のワイルドターキーのボトルを壊して、そのときにたちこめたバーボンの香りが今でも頭に残っているからかもしれません。
さて、ウイスキー樽を詰め込んだ倉庫の立ち並ぶ白い並木道を下っていくと、工場に比べて本当に小さな社屋があります。ビジターセンターの矢印はあるのですが、建物が見当たりません。どうも職員用の小さな小屋のような建物がビジターセンターのようです。
工場見学のツアーは1日4回。最終回の2時半のものに参加します。わざわざ電話までしたのですが、時間になって現れたのはわずか三組です。子どものころによく言った恵比寿ビールの工場見学のようなものを想像していたのですが、売店のおばさんが案内するような小さなツアーです。
最初はおばさんがウイスキーの製造過程について精巧な模型を使って説明してくれます。その後はお待ちかねの工場見学です。工場そのものはビデオ、写真撮影禁止です。その理由について、「ウイスキー作りはとってもシンプルなので特別な企業秘密があるわけではないけれどアルコールに着火するといけないから。」だそうです。
最初に、モルトを作るコーンのタンクを見た後、発酵槽の立ち並ぶ部屋に入ります。特に見学ツアーコースがあるわけでもなくて、網状の鉄板の上を発酵槽を縫って歩きます。日本の蔵元のようです。イースト臭が立ちこめ3万ガロンもある発酵槽は炭酸ガスでぐつぐつと泡立っています。
次は、蒸溜塔へ向かいます。ここで蒸留された透明なウイスキーは2年間以上眠らされてバーボンになります。ここのオペレーターは新聞を読んでいましたが、入り口には「オペレーターにえさをやらないでください。」との張り紙があります。
その後は外に出て、樽の保管庫へ行きます。ここはウイスキーのにおいが立ち込めています。自然に蒸発し、出荷までには三分の二の量になってしまうそうです。保管庫の中は寒いのですが、この背の高い蔵の上のほうはもちろん温度が高く、したがって、アルコール濃度も変わってくるそうです。
この案内のおばさんは「バーボンていうのはアメリカ製よ。」といって、「フォアローゼスは日本の会社に買収されたんだよね。(キリンシーグラム)」とこちらを向いて言っていました。
さてその次はウイスキーを樽に詰める部屋です。ここからレールが倉庫まで引いてあって、樽を転がしながら運ぶようです。ここには、マスターキートンの「ウイスキーキャット」に出てくるようなウイスキー職人が4人ほど帰るのを待っていて、我々が着たら、樽に詰める前のウイスキーを振舞ってくれました。まだ透明な、焼酎のような酒です。 工場の職人達は3時半になったらいっせいに帰ってしまいました。今日は金曜日だからなのでしょうか。
帰りは、お土産やでお決まりのWild Turkeyを買って、次の目的地Louisvilleへ向かいました。
Louisvileはダービーの開催地でもあるChurchill Downsがある町で、5月上旬になったらダービーでにぎわうことでしょう。いまは、ダービーに向けてか、改装工事中です。入り口の近くにはダービー博物館があります。
さて、今日の宿泊地はCourtyardです。ここはMarriot系列の、ビジネスホテルですが、クーポンで44ドルです。ここの市内通話料金は一回75セント接続速度は26kbpsです。さすがに今までのモーテルよりは設備がいいですね。近くに会議場があってそれようのホテルなので、週末は格安のようです。
今日も夕食はサブウエイトロースとビーフです。ローストビーフ以外のメニューを頼む勇気がまだありません。
本日の走行距離 353マイル(565km)
6日目(4/5) メーカーズマーク蒸溜所編
Louisville, TN→ Maker's Mark Distillery(Loretto, KY)→ Memphis, TN
今日は、朝7時にモーテルを出発した後Bardstownを経て、まずMaker's Markの蒸溜所を確認します。Yahoo
Mapでは原野の中に工場があるので、たどり着けるかどうか心肺だったのですが、Bardstownの町から、茶色のHistric
Siteの標識がでているので、たどり着くのにはそんなに苦労しませんでした。Maker's
Markを訪れるにはBlue Grass ParkwayでBardstownを目指せば大丈夫です。
さて、黒い倉庫の立ち並ぶ工場に到着したのは8時半なので、ガイドツアーの始まる10時半にはまだ時間があります。先にすこし南に下ったHodgenvilleという町にある、リンカーン大統領の生誕の地へ向かいます。ここも、National
Park Serviceの管理する、れっきとしたは国立史跡(National Historic Site)になります。この生誕の地のすこし北側には幼少期を過ごした場所も保存されています。
さて、リンカーン大統領生誕の地はかなり大きな公園となっています。案内所は8時からあいていて、そこでよくある国立公園のガイドブックと同じものがもらえます。この公園のメインは中央の石段の上にある、石造りの建造物で、その中にリンカーンが生まれたとされている丸太小屋があります。弥生時代の家といったつくりですが、外側の石造りの建物がとてもアンバランスです。
アメリカ人にとってはリンカーンは神様のような人なので、ここを訪れる人も多いのでしょう。ただ、日本人にとってはわざわざここまで来る価値は無いかもしれません。
さて、再び、10時半からのガイドツアーにあわせて蒸溜所へ戻ります。途中、郡の境界を渡るときに「最後の酒屋」の看板を掲げた酒屋が目に入ります。ケンタッキーは郡によっては酒類を売ることが出来ないので、州境ではこのような標識が目に入ります。
10時半にここも小さな案内所に入ると、なんと言うことか日本人のカップルがいます。こんなところで奇遇ですね。ただ、この工場に訪れる日本人観光客は多いようです。いつも海外旅行中に思うのですが、日本人に出会うと妙に知らないふりをする人が多いいのです、せっかく異国の地であったのだから、挨拶ぐらいはしてもいいと思うのですが...今日も、シカゴから来た日本人カップルに午前中あったのですが、きっとこちらから声をかけなければ、挨拶もすること無しにそのままだったでしょう。なんか寂しいものですね。
さて、別途書いたようにお互いに知らんふりをしてガイドツアーが始まります。今日のツアーはちょっと小太りの気のよさそうなおじさんです。ちなみに、ここはカメラもビデオも大丈夫です。赤で縁取られた黒い建物の並ぶ蒸溜所を歩いていきます。ここのツアーのほうがより観光客向けのセッティングのようです。最初に蒸溜塔、それから醗酵槽を案内してもらいます。こちらでは木の樽しか使いません。そして、発酵槽は8つしかないのです。発酵槽の中でモルトは4-5日寝かされて蒸溜されます。ワイルドターキーに比べるとこちらのほうがきれいです。
蒸溜塔が終わると樽の倉庫を案内されます。メーカーズマークでは、倉庫の上と下で樽を入れ替えてるそうです。これもここだけの特徴だそうです。
最後に、ビンづめのラインを案内してもらったのですが、ここは平日しか稼動していません。ちなみに蒸溜塔も日曜は休みなので、、工場を見学するならば平日がいいでしょう。
さて、最後にまたお土産屋に戻ります。ここで、くだん日本人カップルに声をかけると、会社からシカゴの大学に派遣された学生さんだそうです。週末の3日間でケンタッキーまで旅行中です。
さて、最後に案内所兼お土産屋に行くのですが、ここでの売りは自分で買ったバーボンに蝋の封印を自分でさせてくれることです。前掛けと手袋をして物々しいです。残念ながらうまく蝋がたれてきませんでした。先ほどの案内してくれたおじさん曰く「今日は朝からまだ蝋の温度が上がっていないからかな。」とのことでした。しかし、この蝋のたれ方の少ないバーボンは宝物ですね。
帰り際に今度はネオンから降りてきた日本人夫妻に声をかけられました。なんとも早期退職して一ヶ月かけて、北東北米大陸をドライブ旅行です。なんとも大変な計画です。雪が降らないといいですね。いずれにせよわずか1時間の間に2組の日本人に会いました。
このMaker's Markは予想以上に楽しい場所でした。是非とも訪れてくださいね。ちなみに蒸溜所見学はどこも無料ですが、案内の時間が限られているので、事前にHPで確認した方がいいです。
蒸溜所見学を終えた後は、再びメンフィスに戻ります。今日中にまた、プレスリーの見学をしたいところなのですが、I-65で悪性の渋滞につかまってナッシュビルまでたどり着くのに2時間も余計にかかってしまいました。アメリカをドライブで旅行する際には渋滞の時間を考えに入れていないので、これで間に合いません。ドライブ中の眠気止めとしては、一番強力なのはスルメイカだと思うのですが、残念ながらスルメイカはアメリカでは手に入りません。代わりになるのが、ビーフジャーキーですが、どうも、スルメイカに比べると眠気止めの効果が弱いようです。スルメイカには特殊な成分が含まれているのでしょうか。
結局、メンフィスに到着したのは6時過ぎです。今日は、Baymont Innとをいうモーテルに泊まることにします。一泊49ドルでデスクとモデムポートつき、接続は26kbpsでした。モーテル旅行の難点としては、食事があります。ほとんど食事がマック→バーガーキング→サブウエイのローテーションになってしまいます。郊外に泊まる為レストランと言ってもファミレスぐらいしかなく、これではマックのハンバーガーがお皿の上に載っているのと代わりません。今日もそんなわけでサブウエイです。今日は地中海風チキンサンドにしましたが、やっぱりローストビーフのほうがおいしいですね。
本日の走行距離 556マイル(889km)
7日目(4/6) エルベスプレスリー編
メンフィス(Memphis, TN)→ ダラス(Dallas, TX)
今日は行きがけに見ることの出来なかった、エルベスプレスリーの記念館を回ります。日曜日は朝10時から始まるので、朝は、ゆっくりと朝ごはんを食べてから出かけます。ここの朝食はすこしましでいわゆるExtended
Breakfastというものでした。
さて、朝10時に間に合うようにプレスリー記念館に行くと、すでに行列です。ここのメインはマンションツアーで一人約$16支払ってツアーを予約します。混んでいてもツアーバスはどんどん来るので、そんなには待ちません。ちなみにAAA割引が使えます。
ツアーはガイドツアーではなくて、レコーダーを使ったツアーです。日本語の看板は出ていたのですが、レコーダーは英語のものしかありませんでした。ここには他にもプレスリーの自動車や飛行機の博物館があります。
1時間程度でツアーを終え、ダラスへと向かいます。距離は500マイルほどなのですが、今日は全域が雷雲警報発令中です。
途中、激しい雷雲に見舞われて、走れなくなったりもしましたが、その後には虹も出ます。テキサス州に入ったところで、観光案内所に立ち寄り、テキサスのガイドブックを手に入れます。これがまた立派なのです。
テキサスはこの時期丁度ブルーボネットが満開なので、高速道路沿いにはずっとブルーボネットの花が続いています。
ダラス到着は予定通り午後7時、今日は久しぶりに日本食をロイヤル東京で食べて、帰ります。
本日の走行距離 488マイル(780km)
今回の旅行の走行距離 2918マイル
トラベルサウスUSA(アメリカ南部12州政府観光局)
http://www.tabifan.com/Travelsouth/
ノースカロライナの風
http://www.ncwind.net/
更新記録
●2003年3月31日:新規公開