作者が受験したころはEnglish testというものがECFMGのCertificationに必要だったのですが最近はTOEFLのスコアーに統一されたようです。しかもすべてがCBT(Computer Based Test)に変わったので大きく様変わりしました。申し込みはUSMLEと同じようにアールプロメトリックという会社に申し込みます。
アメリカに来てからも、ある意味では英語の能力がすべてというところもあるのでできるだけTOEFLの勉強はしておいた方がいい都思います。一応ECFMGではTOEFL550点(CBTで230点)が合格点ですが最低でも600点(CBTで260点)をとった方がいいと思います。TOEFLの勉強の仕方、情報については「TOEFL受験者の広場」が詳しいです。
TOEFLのスコアーは2年ごとにECFMGのCertificationを更新するために受験し続けなければなりません。これはResidentやFellowのプログラムを受ける直前にだけ受験すればいいのかはっきりしないのですが、いつECFMGの方針が変わるかわからないのでとりあえず受けるだけは受けておいた方がいいかも知れません。
現在ではCSA(Clinical Skill Assesment)というものも要求されているのですが、これに関しても作者のころはぎりぎり要求されていなかったので受験していません。実際アメリカで臨床の場にいるとそんなに難しい試験ではないのですが、日本にいる限り勉強する場が無いのが問題です。野口医学研究所のようなところでぜひ頑張っていただきたいと思います。
現在の状況に関しては読者の声が詳しいので、読書の声を参照にしてください。
読者の声
私はこの2月にCSAを受験しつい先日合格通知を受け取りました。上野先生やにんじんさんと同じ様に移植外科にクリニカルフェローとしてアプライしようと思っています。
Step1,2を通しているのであれば、トフルはもう必要なくなるので、後はstep2CS(今までのCSA)のみ通せばいい筈です。ただし、ステップ1,2の合格は7年の有効期限があるはずです。つまり、合格した日(もしくは受験した日)から7年以内に実際にアメリカで医師として働いていなければ(これがポイントです)、もう一度受けなおさなければならないことになります。(私は以上のように理解していましたが、間違っていたらどなたか訂正してください。)詳しくはECFMGのホームページを参照された方がよろしいかと思います。
Step2CSがCSAとどのように違うかはやはり始まってから情報を集めてみないと判らないと思いますが、私感では試験の内容はそれほど変わりないのではないかと思います(但し根拠は何もありワせん)。先生はCSAは難しいと思って受験を躊躇していたと書いてありましたが、実際に経験してみると、それほど(世間で言われているほど)大変な試験ではないと思います。ステップ1,2の方がよっぽどハードです。もちろん私も不安だったので直前にNew
Jersyでカプランの5日間のコースを受講しましたが、これがすばらしかったです。この講習で試験に通るためのエッセンスを十二分に教えてくれます。極言すれば医学的な知識のない素人でもカプランの言うことをそのまま試験で実行できれば合格できるでしょう。私はカプランの回し者ではありませんが、日本で不安な気持ちのままで勉強を続けるのであれば、時間とお金を確保して講習を受けに行く方をお勧めします。
私は現在、どこのプログラムにアプライするかで悩んでおります。聞くところによると同じフェローとして臨床留学するのでも、行く施設によって手術をやらせてくれる所と、そうでない所があるそうです。どの施設がどうかというのは実際にそこで働いている人でないとわからないでしょう。私の先輩たちもいくつかの施設に行っていますが、そこはあまりフェローにやらせるところではなかったみたいです。もし先生の知り合いや先輩のDrでそういう情報を持っている方がいれば教えて頂きたいのですが、如何でしょうか?
sn - 2004/04/20(Tue) 18:59 No.1233
step2CKは以前のstep2と全く同じもと考えて良いので、にんじんさんの場合は改めてstep2を改めて受ける必要はありません。また、step2CSは今までのCSAにほぼ同じものと考えて良いと思います。ただ大きな変更点として、今までCSAを受験するのに必要だったTOEFLがstep2CSでは必要とされないこと、CSAは必要無かった北米の医学部出身者もstep2CSは合格する必要があること、などがあげられると思います。これらの変更がどのようなことを意味するのか(試験自体のレベルがあがり、北米以外の医学部出身にとって合格がより難しいものになるか等)は、未だ施行されていないのでなんとも言えないところです。
もしまだECFMGのメーリングリストに登録されていないのであれば、登録することをお勧めします。不定期に新たな変更点などの情報を送ってくれます。また非公式な情報源としてはusmleforum.comに行くといろんな情報を見ることができます(ただすべてが正しいかどうか分かりませんのでそのへんは注意が必要です。)
usmleforum - 2004/04/20(Tue) 13:07 No.1231
御心配をおかけしました。とりあえず、試験は無事に終了しました。
---------ここより、泣き言--------
しかし・・・アレはありなんでしょうか?受験者のうち、pureにFMGらしいのはたった一人か二人。つまり、アメリカ人でメキシコ、ドミニカの大学卒が数人。カナダ人とアイルランド人が計4人。(これらの人々を外国人とすることに疑問がある・・・) インドだの、フランスだの、アフリカだの、中国だのもいることはいるけれど、みんな現時点でアメリカ国内でラボリサーチをしているし。卒業大学はみなアメリカの外であっても、殆どアメリカ人(あるいは、本当にアメリカ人)な人々ばっかり。試験前にだすIDが、州の自動車免許だらけ。
ずりーよ。そんなの、ありかよ。英語に不自由があると感じたことはなかったけれど、今日の自分は間違いなく、グループの中でビリいち
or ビリに。
それから、日本人の英語は本当にひどいようです。(ひどいという彼らの思い込みを大きいと思われるけれど)なぜなら、係員が「今日はjapaneseがいないから、オリエンテーションがスムーズだよね〜」と言っていました。おっさんおっさん、聞こえてるっちゅーの。(自分はアメリカ人のIDを使っていたので、日本人がまぎれていたことにきづいていなかったようです)まったく持って、失礼な話であると憤りを感じるとともに、現状を知って愕然としました。
いろいろ書き連ねましたが、結語。英語は普通にできて当たり前。
まあ、アメリカに来て、アメリカ人と仕事をしようと好んで試験を受けているのだから、当たり前といえば、当たり前。外国卒と言うことは、何一つ、excuseになりません。FMGだから、日本人だから(しょうがないよね)という感覚はさっさと忘れるべし。
---------泣き言、愚痴、ここまで---------
ある意味、実りの多い一日でした。願わくば、passしていますように。
PS
内容は、基本的に普通。(やせ薬くれ、というのには参った)
最近はPCでのタイプの人が多そうだ。
今日は11人でした。
有蔵 - 2004/01/10(Sat) 10:43 No.1064
試験直前で大変緊張していることでしょう。私も最近試験に合格しましたのでその経験が少しでも参考になれば、と思いレスポンスしました。最初の数例はだれでも緊張するのでうまく行きません。私も最初の2例をclosingできずに少しあせりましたが、history takingを早く終わる作戦にうつして10例中7例closingできました。時計を見る余裕はありません。10分のコールが目安です。仮に10分でphysicalに入ったところであれば2分ほどでテキパキとphysicalを終わらせましょう。historyはliqoraaapamhugsfossを聞けば大丈夫でしょう。allergy,drink drug smoke and sexには多くの症例でポイントを置いていると思います。それとおそらくclosingに結構点数があるのでは、と思います。診断は多少自信がなくてもimpressionを話しておくのがいいと思います。患者はAm I having a cancer?などと診断に関した質問をしてきますので自分なりの答えを持って置いてください。ちなみに私なら、
I understand
it must be a frightning time. Let me reassure you. We are definitely going to
find out what the problem is, but we have not gone that far yet. We need to run
some tests first. Of course we have to think about the possibility and hopefully
we are going to rule that out.
と言います。禁煙、safe
sexなどのeducationも大事だと思います。noteでは最初にDDとDiagnostic
work-upを書きましょう。意外と10分は短いです。historyのところは25y.o. male c/o
diarrheaのとおりに、physicalのところはvital
signを最初に書くのを忘れないで下さい。あと老婆心ながらガムなどで口臭を消しておきましょう。自信をもってやれば絶対大丈夫です。体調を整えて頑張ってください。
OJ新婦さん - 2004/01/09(Fri) 09:57 No.1049
私もそのシェラトンホテルに、今年の7月、CSA試験前に泊まりました。試験会場まで本当に5分以内で便利でしたよ。またKaplanの5日間コースを同時期に受けた友達の中にもここに泊まった人は多く、試験の前に一緒に総復習をしたりしました。
宿泊料金ですが、CSA割引の手ごろな部屋はすぐに受験生の予約で一杯になってしまうようです。よく覚えていないのですが、値段は$60〜80くらい???だったでしょうか?私は、事情もあって夫と泊まったので普通の部屋を(ツインデラックス?)予約しましたが、$100(予約時に、CSA割引のことをしつこく聞いて先方に少し安くしてあげましょう・・と言って頂きました)くらいで、友達はシングルの部屋で$120くらいだったと言っていました。
ここのホテルの前には、スーパーマーケットもあってちょっとした食べ物が欲しい時にも役に立ちました。
私は、ここのホテルはお勧めだと思います。
サム - 2003/12/05(Fri) 04:31 No.944
私もsheraton universityに宿泊しました。通常予約をしていましたが、フロントでCSA受験である旨を伝えると、割引になりました。食事は近くにある韓国料理店がよかったです。
かわうそ - 2003/12/05(Fri) 23:09 No.946
NY在住の臨床研修医です。kaplanはとてもへんぴなところにあります。私は車でしか行ったことありません(JFKからだと1時間くらい)が、バス(NJ transit)も近くまで来てるみたいです。いずれにしても夜移動するのは、あまり勧められないとおもいます。(JFKからタクシーで直行するのなら別ですが。。多分100ドル以上かかるし、yellow cabの運ちゃんがRutherfordまで迷わずに行けるとはとても思えません)。昼間に公共機関を乗りついでJFKからNewarkに行き、そこからバスかタクシーで行くのが安くていいかもしれませんが、いずれにしてもkaplanに問い合わせるのが一番だと思います。CSAの服装はやはり白衣の下はネクタイをした方がいいと思います。
toto - 2003/11/25(Tue) 08:48 No.908
今年の7月にKaplanを受講した者です。Check inは前日の午後3時から午後7時の間なので物理的にJFKから直接はcheck inの指定時間に間に合いません。私はマンハッタンで1泊し翌日NJ transitで最寄りの駅まで行き、駅からKaplanまでタクシーで行きました。ちなみにNewarkからはタクシーで35ドル程度です。ただ、同級生でNewarkから70ドルのぼったくりにあった人がいました。マンハッタンではつかの間の観光もできましたので1日余計に滞在するのも悪くないと思いますよ。CSAでの服装は皆ワイシャツにネクタイ、革靴といった格好でした。
ky - 2003/11/25(Tue) 22:47 No.909
個人的な経験が参考になればと思い、書かせていただきます。
negativeな表現も入りますが、参考に思っていただけましたら幸いです。
私は英語が得意ではなく、ESSなどのクラブにいたわけでもなく、留学をしましたが、TOEFLとTSEという試験に合格するまでに18ヶ月かかりました。この間一日のほとんどを勉強に当てていましたが、苦しいものでした。確かECFMGのTOEFL
scoreは2237が脚きりだったように思いますが、この試験の合格は国内でも比較的早く達成できると思います。個人的にいえば、帰国子女、あるいは長期留学経験者以外で、日本における中学以降の英語教育のみで、日本語授業による日本の医学部を卒業した方の場合、苦労は必至だと思います。僕は今でも病院において自己の“存在意義を問う”毎日です。TOEFL237、TSE50が脚きり点数ですが、この点数は単にUniversity
of
Torontoの入学基準を満たしているだけで、これらの基準を満たすことは大学の受講に最低限必要な英語力の基準の認可を意味するのみであって、医師として必要なcommunication能力やinterview
techniqueの保証では全くありません。
TOEFLについては日本にいる回数を加え、総計13回受験しました。いずれもCBT以降のものでしたが、TOEFL自体の点数をあげることには、それなりの勉強が必要でした。留学前一年掛けて、救命センターの正規の勤務をしつつ、週に夜3回代々木のAREという優れた予備校に通い、相当点数があがりました。それでも留学予定期間までに合格をすることができず、トロント到着後2回目の試験でようやく249に到達しました。日本人はlisteningにハンデがあると長いこと言われてきていますし、speakingの導入によってますます日本人には苦しい展開になってきています。現に日本は世界85受験国中、77位であるとされていまして、語学準備には一日も早い仕掛けが大切だと今でも信じています。
TSEという日本人にはあまり耳慣れない試験を8回受けました。即ち7回失敗した訳です。わずか20分間の間に12問のtrickyな問題に回答し、それをテープに録音し採点者に送付、4週間後に結果を得るというものです。試験はほぼ一ヶ月に一回の割合で行われ、国内でも受験は可能ですが、対策が非常に立てにくいことは周知の通りです。アメリカ留学希望者には受験の必要は無いですが、カナダでは、ある特定の業種に対し、海外からの移民や海外医学部の卒業者はこの試験に合格する必要があります。この合格に要した期間は丸一年間であり、一年を振り返るとき、正直言って楽しいと感じた時間は非常に少ないです。結果を受け何度やけ酒を煽ったか数え切れません。記録的長期間トロント大学の語学補修校に通い、もはや全ての教師が私の顔を知ることになりました。また多くの英語教材を手に取り、家庭教師に通い、景気付けに試験の前に日本酒を飲んだりしました。もちろん英語学校の仲間は大好きでしたが。先生とも楽しく過ごせましたし、今ではいい思い出です。しかし一日の午前を、10歳以上も若い仲間と過ごすことは楽しい経験だったとはいえ、小児脳神経外科の臨床をやるという最終目標からは遠いものでした。いつも心に描いていたのは、題名は忘れたが、ある国立大学の入学と博士号取得を目標に、家族を支え、お蕎麦屋でバイトしながら、十年掛けて目標を達成した中国人学者のテレビドキュメンタリーでした。意識さえ高ければなしえないことはないと信じます。私も管理人さんの言われるとおり、早い渡航をお勧めします。USMLEについては経験が乏しいのでコメントを控えます。どうか目標の達成をお祈りいたします。
荒木 2003/08/23(Sat) 23:52 No.631
トロント小児病院の荒木と申します。英語のテストに関するお答えになればと思い、今回日米医学医療財団から出版された私の留学体験記の一部でもありますが、私見をかかせていただきます。英語の重要性につきましては、多くの留学希望者が最初に抱く質問のひとつでありますが、海外で臨床をする上でどの程度の英語が必要なのでしょう。英語はあくまでも留学における一種の手段だと言われて久しいですが、結論を言えば、英語力のない医師は“臨床留学”は厳しいといえます。しかし、そんな医師はまずいないし、誰にでも成功を収める可能性はあると思います。誰もが滞在中にさらに上達をしていくからです。しかし上達とはどういうことかをもう一度考える必要はあるでしょう。英語で赤恥がかけるか。英語に金を掛けれるか。英語の勉強に自分の時間を使えるか。つらい日々に地道に我慢できるか。それらを30過ぎて行うことは決してやさしくはないで。しょう。しかも家族がいればなおさらです。なぜなら家に帰れば家族との日本語の会話を持つことになるからです。もちろんほとんどの医師には燃える意思があると思いますが、問題なのは、それが決して簡単ではないからです。
具体的かつ個人的にいえば、帰国子女、あるいは長期留学経験者以外で、日本における中学以降の英語教育のみで、日本語授業による日本の医学部を卒業した方の場合、苦労は必至であるとあえて断言します。苦労という言葉には広がりがないが、病院において自己の“存在意義を問う”毎日を覚悟したほうがいいと思います。以下に個人差に目をつむり、実感を述べます。
個人的な経験から言えば、トロント小児病院のlanguage
requirementはTOEFL237、TSE50が脚きり点数であるが、この点数は単にUniversity of
Torontoの入学基準を満たしているだけであります。すなわちこれらの基準を満たすことは大学の受講に最低限必要な英語力の基準の認可を意味するのみであり、医師として必要なcommunication能力やinterview
techniqueの保証では全くありません。北米のレジデントは医学部に入る前にすでに多彩な大学の一般教養の修士課程を修了しており、しかもその成績が医学部の入学に関係するために、彼らの医学以外の教養は並大抵のものではありません。その“プライド高き”彼らと対等に時間を楽しむには、英語のレベルはもはや言うまでもなく必要です。TOEFL250最低限必要なように感じます。それはUSMLEに合格をする以前のはなしです。
英語の使い分けですが、使用される英語はその環境によって自分にかかる圧力の度合いが大きく違うと感じます。
1)
外来、手術、回診、会議での医師同士の公的で専門的な会話レベル
2) 患者、患者家族との公的な会話レベル
3)
看護婦、技師、同僚との公的な会話レベル
4) 個人的友人との私的な会話レベル
5)
注文、買い物レベル
あくまでも個人的な経験から回顧すると、1)の習得には、現地の医学部を卒業する、あるいは北米、国内でも英語によるtrainingを経験するといいかと思いました。しかも、表現に洗練を要求される上、専門用語や特有のプレゼンテーションの言い回しを覚える必要があります。しかし逆に紋切り型であるとも言え、例えばCSA対策のような一定の練習で乗り切れる可能性は十分にあります。回診の質問や、手術中の質問への対応は、教科書や論文を熟読し準備して手術に入る必要があります。解剖を熟知しておくと質問はしやすく、また治療については議論の多い部分の論文を読んでおくと役に立ちます。2)の習得には少なくとも一年半以上の現地滞在が必要だと感じています。私にとり、最低限の通常の会話の聞き取りにある程度自信がもてるようになるまでに必要な時間だったからです。患者との会話は、反応の遅れが致命的な信頼関係の崩壊を招くことがあります。親友のFrench
Canadianでさえ、自分のアクセントが気になるといって家に帰って練習しています。いわんや日本人をやです。トロントは多民族都市であり、様々なアクセントに対して悠揚な土地ではありますが、白人種の多い都市での臨床経験がある医師は当地で苦労をしたと語っておられました。3)理解ある同士や仲間に恵まれればそれほど苦労はないと思われます。しかし、自分と話すときの英語と、native
speaker同士の英語は全く違い、その会話についていけないことに気がつくと落ち込むものです。あるいはpartyやORでの雑談は残念ながら、普通ではうまく入ることはいまでも容易ではありません。4)英語学校の友人と話すレベルから、病院の同僚と話すレベルには相当の格差を実感しました。友人は友人。これは言葉よりも、約束を守ることや時間に正確なこと、誠実なことが言葉以上の効果を発揮すると信じています。私的な会話には上限がなく、次から次にわからないことが増えていくのでした。英語さえできたらこの人ともっと楽しく話せるのにと思ったことは数え切れません。永久のテーマです。5)日本で英語ができるといわれている人は、このレベルでまず躓くと思います。多くの自信を根本から、町のあらゆるところで打ち砕かれたものです。ただ、一番早く身につく部分だとは感じました。以上の点からいくとやはりできるだけ高いTOEFL
score(最低250)はクリアーする必要があると思います。TOEFLは優れた試験です。必要ではなくとも、逃げずに受けなくてはならないと思います。
TOEFLについて
日本にいる回数を加え、総計13回受験しました。いずれもCBT以降のものです。
TOEFLの点数は決して現地での生活の保障になるものではないですが、その評点は世界共通であり、自分の英語力をまず分析するには一番の方法だと考えます。特別にTOEICというアジア限定の試験がありますが、全く試験レベルが違い、さらに語学力評価法として北米での認識はほとんどないためお勧めできません。TOEFL自体の点数をあげることには、それなりの勉強が必要です。留学前に一年掛けて、救命センターの正規の勤務をしつつ、週に夜3回東京代々木のAREという優れた予備校に通いました。相当点数があがりました。それでも留学予定期間までに合格をすることができず、トロント到着後2回目の試験でようやく249に到達しました。日本人はlisteningにハンデがあると長いこと言われてきていますが、さらにspeakingの導入によってますます日本人には苦しい展開になってきています。現に日本は世界85受験国中、77位であるとされていますので、自分の英語の実力を高める意味でも、いい試験だと思います。語学準備には一日も早い仕掛けが大切だと今でも信じています。
TSEとは
TSEという日本人にはあまり耳慣れない試験を8回受けました。即ち7回失敗した訳です。わずか20分間の間に12問のtrickyな問題に回答し、それをテープに録音し採点者に送付、4週間後に結果を得るというものです。試験はほぼ一ヶ月に一回の割合で行われ、国内でも受験は可能でありますが、対策が非常に立てにくいことは周知の通りです。アメリカ留学希望者には受験の必要は無いと思いますが、カナダでは、ある特定の業種に対し、海外からの移民や海外医学部の卒業者はこの試験に合格する必要があり、特にオンタリオ州でのフェローになるには、おそらく今後もこの試験の点数は採否に大きく左右するものです。この合格に要した期間は渡航後丸一年間でした。この一年を振り返るとき、正直言って楽しいと感じた時間は非常に少ないです。結果を受け何度やけ酒を煽ったか数え切れません。記録的に長期間トロント大学の語学補修校に通い、もはや全ての教師が私の顔を知ることになりました。また多くの英語教材を手に取り、家庭教師に通い、景気付けに試験の前に日本酒を飲んだりしました。もちろん英語学校の仲間は大好きだったし先生とも楽しく過ごせました。しかし一日の午前を、10歳以上も若い仲間と過ごすことは楽しい経験だったとはいえ、小児脳神経外科の臨床をやるという最終目標からは遠いものでした。以上のように臨床留学には人間の意地のぶつかりあいを制さねばなりません。そのために語学なくしてありえないものだと思います。言葉は医学の知識以上に大切です。海外であっても、人間同士の理解を支える相互理解を後回しに、臨床経験や手技のみを得るという目的は本末転倒のように思います。海外にあれば海外の子供を救うために自分の人生をかけることがひいては日本のためになること、自分のためになることであると信じます。どうか一年発起男子の本懐を全うされんことを祈ります。
荒木 - 2003/12/02(Tue) 10:48 No.933
更新記録
●2002年5月1日:新規掲載
●2002年8月17日:TOEFLを更新しました